国境地帯を訪問、移民問題で火花 バイデン、トランプ両氏
【ブラウンズビル共同】バイデン米大統領は2月29日、メキシコとの国境にある南部テキサス州ブラウンズビル近郊で演説し、国境に押し寄せる移住希望者への対策強化の必要性を訴えた。トランプ前大統領も同日、国境地帯の同州イーグルパスを訪れ、バイデン政権の国境管理対策を批判。再対決が有力視される11月の大統領選をにらみ、移民問題で火花を散らした。 中南米から国境に殺到する移住希望者の人数は記録的水準となっている。調査会社ギャラップが27日に公表した世論調査では、米国が直面する最も重要な課題に不法移民を挙げる国民が28%に上った。 バイデン氏は国境沿いを視察し、国境警備隊幹部らとも面会した。移民問題は超党派の課題だとした上で、トランプ氏が国境管理強化を盛り込んだ緊急予算案の議会承認を阻んだと指摘した。「政治的な工作をするのではなく、解決に向けて一緒に取り組んだらどうだ」と非難した。 トランプ氏も演説し、バイデン政権下で非正規移民による犯罪が増加し、治安が悪化していると主張した。