自分で考え行動できる子が持つ俯瞰力とは?家庭でできるコーチングを用いた伸ばし方も紹介
【保護者の心のゆとりが成功のカギ】 最後に大切な前提についてお話しします。コーチング的に問いかけ、受容し、時には時間をかけて対応するには、保護者の心にゆとりがあることが必要です。 疲れていたり、ストレスを抱えていたりしては、質問するより教えたり指示したりすることに流れてしまいがちですし、ありのままを受容できずイラ立ちをぶつけてしまうこともあるでしょう。 保護者のかたも日々忙しくされているのですから、受容する余裕を持てない時もあって当然です。まずは、ご自身の心の状態を整えることを優先してくださいね。心にゆとりができれば、子どもは自分で課題解決できる力があるとの立場に立って、おおらかに向き合うことができるはずです。 また、お子さまへの対応は最初からうまくいかなくて当然です。「ワンパターンな問いかけしかできないな」「思うように答えてくれずイラッとしちゃったな」「質問してるつもりが詰問になっちゃった」などいろいろな失敗もあるでしょう。 コーチング的な対応は、場数を踏んで、そのたびに振り返ることで感覚が養われていくもの。うまくいかないからといって、ご自身を責めないようにしてくださいね。また、本などを使ってケーススタディーで学んでいくのもいいでしょう。 私の著作『コーチングで学ぶ「言葉かけ」練習帳』なども参考にしながら、保護者自身も俯瞰力を磨いていくことをおすすめします。
まとめ & 実践 TIPS
俯瞰力があると、状況を適切にとらえ、建設的に解決していくことができるようになります。お子さまの視点を変える問いかけや受容をとおして、将来にまで役立つ俯瞰力を養成していけるといいですね。親子共に俯瞰力を身に付けることは、良好な親子関係にもつながることでしょう。
プロフィール 石川尚子 トラストコーチングスクール認定コーチ。自分を信頼し、周りからも信頼されるためのコミュニケーションの技術を学ぶ講座「トラストコーチングスクール」を提供する傍ら、目標達成に向けて伴走するパーソナルコーチングセッションも行っている。ライター、編集者としても活動中。