自分で考え行動できる子が持つ俯瞰力とは?家庭でできるコーチングを用いた伸ばし方も紹介
【俯瞰力が役立つシーン】 俯瞰力が役立つ場面をより具体的に理解できるよう、子どもが抱えがちな2つのシーンを例に見ていきましょう。俯瞰力がある場合とない場合とでどのようにアプローチが異なってくるかを紹介します。 シーン1:苦手教科の克服 苦手をつぶそうと思っても、ただやみくもにドリルや問題集に取り組むだけではなかなか苦手を克服することができないものです。俯瞰力がある子とない子とでは、どのように苦手に向き合うのでしょうか。 まず、俯瞰力がある子は、自分の苦手なポイントを分析し、できる部分とできない部分を切り分けることができます。漠然と苦手ととらえるのではなく、具体的にその教科のどの単元や項目が苦手なのかを把握するのです。 そのため、自分の状況に合った克服法を計画的に考えられます。「この単元が苦手だから、教科書にもう1回目を通してから、ドリルに取り組もう」「ここまでは解けるけど、このあとがわからないから先生に質問しよう」といった具合ですね。 一方、俯瞰力がない子は「今、できない」という状態や「点数が悪かった」という事実にばかり気を取られてしまいます。「何がわからないかわからない」と混乱し、「私には無理」と早々に諦めてしまったり、あまり効果のない対策をしてしまったりするかもしれません。 シーン2:友達とのケンカ 友達とのいざこざや行き違いは、子どもにはよくあるもの。 俯瞰力がある子であれば、自分の気持ちを押し通すのではなく、相手の立場にも立って気持ちを推し量ったり、行動の意味を考えたりできます。また、自分の感情や行動についても一歩引いて振り返ることができます。 そのため、なぜ行き違いが起きたのか、謝ったほうがいい点や、自分の気持ちを伝えたほうがいい点はどこかを整理して、落ち着いて問題を改善していくことができるでしょう。 一方、俯瞰力がない子は自分本位でしかとらえられず、すべて相手が悪いと怒りを覚えてしまいがちです。これだと、問題と向き合えず、解決につながりづらくなります。解決しないため、また余計にストレスがたまる……という悪循環に陥ってしまうこともあるかもしれません。