完投目前の継投 報徳学園監督「申し訳ない気持ち」 センバツ
第96回選抜高校野球大会は30日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で準決勝があり、前回大会準優勝の報徳学園(兵庫)が4―2で中央学院(千葉)を降し、決勝に進んだ。報徳学園は31日の決勝で健大高崎(群馬)と対戦する。 【熱戦を写真で】報徳学園―中央学院(準決勝) 報徳学園の大角健二監督の試合後の主なコメントは次の通り。 ◇報徳学園・大角健二監督 相手の追い上げがすごい中、チームとしては主将の間木の完投が理想だったが、最後は勝負にこだわった。間木はしぶとく、持ち味を出してくれた。厳しい状況、緊張感ある試合を乗り越えて一戦、一戦強くなっている。昨年は決勝で悔しい思いをした。リベンジしたい。 (間木の出来は?)彼はもっとできる。でも、前回よりストライクを先行できたし、彼のしぶとさは出ていた。最初の1点はちょっと不用意だった。投げたらいけない球だったが、きょうは合格点だと思う。 本当は最後まで投げさせたかったので、試合後に「ごめんな」と言いました。チームにとっても、彼の完投は大きいと思う。今朝丸が前回好投し、彼も完投したい気持ちがあったでしょう。申し訳ない気持ちがあったが、最後は勝負にこだわりました。 (今朝丸は試合途中からブルペンに入った。あすも見据えての準備か)いえ。一切、あしたのことは考えていません。最後、九回2死になった瞬間にブルペンでの投球をやめて戻ってきたので、戻しました。そこに油断があった。最後まで何が起こるか分からない中で、切り上げてきたので、その辺はまだまだチームとして甘さがあると思う。 (前回の決勝進出を決めた瞬間と気持ちは違うか)昨年は打倒・大阪桐蔭で準決勝を戦い、正直に言うと、一つの目標を達成できたという安堵(あんど)感があったと思う。きょうはもう一回リベンジしたいという思いだった。勝った瞬間、良かったと思いましたが、昨年と同じことをしないと、すぐに気持ちは切り替わりました。 昨日のミーティングでは「不動心」という言葉を彼らに与えて、「今できることに集中する」と伝えた。ここまできたら、一つの試合に対して一喜一憂している場合でないので。(それが実行できた?)できたかなと思います。 (健大高崎の印象)すごい力があるので、がっぷり四つの試合にはならないと思います。うちらしい守り勝つ野球をしたい。パワーだけでプレーしたら、確実に負ける。相手が嫌がることをしっかりやっていきたい。