草刈民代 意外過ぎる愛車歴を初披露 50歳で運転免許を取得した理由とは
ベンツとビーエムの違いを実感
8年間をともにしたBMW X1を手放すことに決めたのは、トラブルが増えたからという。 「オイル漏れや部品の交換など、いろいろ直しながら乗っていたんですが、うちの夫(映画監督の周防正行さん)から『赤いビーエムはそろそろ寿命かもしれない……』と、言われて。主人もクルマが好きで、TVRというスポーツカーに乗っていたこともあります。私がクルマに乗るようになった時期と前後して、彼はベンツのMLに乗るようになっていました。しばらくの間、夫はベンツ、私はビーエムと1台ずつ所有していましたが、夫は普段車を使わないので、2台必要ないんじゃないかということになり、今はMLをふたりで兼用しています」 草刈さんが乗っているメルセデス・ベンツMクラスは、2011年から2015年まで生産された第3世代。日本におけるエンジンのラインナップは排気量3.0リッターのV型6気筒ブルーテックディーゼルと、排気量3.5リッターのV型6気筒直噴ガソリンの2本立てで、草刈さんの愛車は前者だ。ちなみに、AMG仕様のMLは排気量5.5リッターのV型8気筒ツインターボを搭載した。 2015年、Mクラスは大がかりなマイナーチェンジを受け、同時に車名もGLEに改められることになる。 ここで草刈さんが語った、BMWとメルセデス・ベンツの違いが、非常にわかりやすかった。 「ビーエムですごくよかったのは、ハンドルをどれくらい切るとどれくらいクルマが動くのかが、はっきりとわかる点でした。自分で操作しているという実感が、安心感につながっていましたね。ベンツのほうは、とにかく滑らかで、どっしりした安定感があります。運転に慣れていない頃は、目線が高いと怖いのかな? と、思っていましたが、いまは見晴らしがいいほうが安心できます。どっちが好きか? ということよりも、私は1台に長く乗って慣れて、安心したいと思いたいようなのです。慣れて居心地の良さを感じることが、信頼にもつながるようです。いまではベンツのMLが頼りになる存在です」 なるほど、愛車を見る草刈さんの眼差しが慈愛に満ちていた理由がわかったような気がする。 1台のクルマとできるだけ長く付き合いたい、と、語る草刈民代さんが次のクルマの候補に考えているのは、電気自動車だ。後編となる次回は、GQ JAPAN編集部がリコメンドする最新の電気自動車に試乗した!
【プロフィール】草刈民代(くさかりたみよ)
東京都出身。7歳でバレエを始め、1981年より牧阿佐美バレヱ団に参加。96年の映画『Shall we ダンス?』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、新人俳優賞を受賞。99年、ローラン・プティ氏の「若者と死」の死神役に抜擢される。2009年、プロデュース公演「エスプリ~ローラン・プティの世界」でバレエダンサーを引退。引退後は俳優として映画、ドラマなどで活躍。 文・サトータケシ 写真・安井宏充(Weekend.) ヘア&メイク・齋藤美紀 スタイリング・宋明美 編集・稲垣邦康(GQ) 撮影協力・メルセデス ミー 東京(六本木)