「預金が1000万円を超えたら銀行から電話が…」噂は本当?元銀行員が解説
銀行から電話がかかる理由(2)セールスのきっかけにしたいから
また、銀行からの電話連絡はセールスを目的とする場合もあります。 銀行では預金商品の他に投資信託や保険、国債などの金融商品を取り扱っています。 預金残高が1000万円を超えている人は、ある程度余裕資産があることが推測されるため、商品案内やニーズ喚起を目的に電話を掛けることも珍しくありません。
預金が1000万円を超えたらどうすべき?
預金が1000万円を超えたら、資産の管理方法を見直す良いタイミングでもあります。具体的にどのような方法があるのでしょうか。 ●決済用預金を活用する 前述の通り、預金保険制度による保護の対象となるのは、「1つの金融機関に対して、預金者1人あたり元本1000万円までとその利息」です。 ただし、これは普通預金や定期預金などの一般預金に対する取り扱いであり、当座預金や利息のつかない普通預金などの「決済用預金」については、預金保険制度で全額保護される対象となります。 このうち、利息のつかない普通預金については、すでに開設している普通預金から変更することもできます。 「全額、預金保険制度の保護を受けたい」という場合は、決済用預金を利用することを検討してみるとよいでしょう。 ●複数の金融機関に分ける また、複数の金融機関に資産を分けることもひとつの方法です。 預金保険制度の対象となる1000万円は1つの金融機関に対する金額ですので、たとえば2つの金融機関を利用していれば最大2000万円とその利息まで保護を受けることができます。 「決済用預金は利息がつかないのがデメリットだ」と感じる場合は、他の金融機関へ資産を分けることを検討してみましょう。
預金1000万円を超えたら保有資産を見つめ直す機会にしよう
保有資産の見直しを 預金1000万円を超えたからといって、必ずしも銀行から電話がかかってくるわけではありません。しかし、預金残高が1000万円を超えたら、資産の管理方法を見直す良いタイミングでもあります。 大切な資産を守るためにも、今後どのように預金を管理していくか考えてみるようにしましょう。
参考資料
・金融庁・預金保険機構「預金保険制度」 ・金融庁「預金保険制度」
椿 慧理