【テニス】錦織圭「とても楽しかった」6年ぶりツアー優勝逃すも完全復活近い/香港オープン
<男子テニス:香港オープン>◇決勝◇5日◇香港 元世界4位で現在106位の錦織圭(35=ユニクロ)が6年ぶりのツアー優勝を逃した。 同67位のアレクサンドル・ミュレ(仏)に6-2、1-6、3-6で逆転負けした。19年1月のブリスベン国際以来の決勝進出で、勝てばツアー通算13勝目だった。 「とても楽しかった。アレックス(ミュレ)には初優勝おめでとうと言いたい」。優勝を逃したとはいえ、完全復活は近い。サーブは180キロを超え、高速リターンはコーナーに決まった。芸術的なロブショットで満員の観客を沸かせる場面もあった。 今大会は元トップ10の3選手を連続撃破。特に2回戦で世界19位のハチャノフに2時間を超える熱戦の末に逆転勝ちした時は「この数年で最大の勝利。間違いなく自信につながる」と語っていた。 22年1月、全豪オープン直前に股関節を手術。1年以上、実戦から離れ、23年6月に復帰した直後に今度は左膝を痛めた。24年3月のマイアミ・オープンでツアー復帰。全英オープンに3年ぶりに出場し、9月のジャパン・オープンで8強。11月のHPPオープン(フィンランド)では、約1年5カ月ぶりに下部ツアー大会優勝を果たしていた。 昨年12月にはイベントで「来年は1年を通して元気で戦いたい。(世界ランクも)50位やその上に入っていけるようにしたい」と意気込んでいた。12日開幕の全豪オープン(メルボルン)にも4年ぶりに出場する予定だ。 <錦織の苦闘経過> ▼19年10月 右肘の遊離軟骨除去手術を受ける。 ▼20年8月 新型コロナに感染し、右肘手術以来の実戦復帰を予定していた全米出場を断念。 ▼同9月 全仏で右肩を負傷。 ▼同12月 元モデルの舞夫人と結婚。 ▼21年夏 第1子誕生。 ▼同8月 2年ぶりの全米で2勝。 ▼同9月 腰痛でサンディエゴ・オープンを欠場。 ▼22年1月 全豪直前に左股関節を内視鏡手術。 ▼23年6月 下部ツアーで1年7カ月ぶりに実戦復帰。 ▼同7月 ツアー復帰初戦のアトランタ・オープンで左膝を故障。 ▼24年3月 マイアミ・オープンで8カ月ぶりにツアー出場。 ▼同7月 パリ五輪に出場。 ▼同11月 下部ツアー大会HPPオープンで約1年5カ月ぶりに優勝。