【町田】黒田監督ショックの色隠せず「一瞬の判断、対応がずれてる」出場停止の昌子帯同も実らず
<明治安田J1:鳥栖2-1町田>◇3日◇第35節◇駅スタ FC町田ゼルビアはまた勝てなかった。サガン鳥栖に1-2と敗れ、黒田剛監督(54)は2失点した場面での連係ミスを悔やんだ。 【写真】鳥栖に敗れ、かなり厳しい表情のGK谷ら町田の選手たち 1点目は左サイドからクロスを入れられ、ニアサイドへ進入してきた17歳の高校生FW鈴木大馳に押し込まれたもの。そして決勝点となったのは、CKからのボールをFWオ・セフンが頭で触れ、そのボールがファーサイドへ流れたところをMF寺山翼にフリーで押し込まれた。 黒田監督は務めて冷静に、淡々とこう説明した。 「(1点目は)一つズレが生じたというところが正しいと思う。でもニアへの早いボール、今までだったらニアサイドも(コースを)切れていたし、キーパーもゴロなので対応できた。一瞬の判断、対応がずれているなと感じがする。初期対応のずれがこういうことを生む。一瞬にしてマークがずれている。我々のコンセプトとして、ギャップに入ってくる選手はしっかりブロックしなければいけないですし、フリーで入ってくる選手がいること自体、我々のコンセプトから外れている。守備の連係が、ということは言えると思う」 快調に飛ばした前半戦とは打って変わり、後半戦は勝ち点が積み上がらない。ここ5試合は2分け3敗と急降下している。 「今までなかったミスが後半戦、いろんな個人の緩みによって起こっていることは否めない。肝心なところで失点を重ねている。90分を通じて集中力を高めないといけない、周りとのコミュニケーションを高めないといけない。リーダーが全体を鼓舞して、もっと足を動かさせないといけない。そういうところにまだまだ継続する強さが足りないということ。前半戦に勝っていた時はそこの集中力も責任も、最後まで続けることを念頭に置きながらプレーしていたものが、今は散漫になっている」 今回はDF昌子源が警告累積で出場停止。しかしアウェーまで昌子を連れてきた。黒田監督は「キャプテンとしてホテルでミーティングしてもらうとか、今回選手たちにカツを入れてもらうために帯同してもらった。ピッチにいる、いないでリーダーシップも違いますし。ホテルで語ってくれましたし、そこは頼もしいリーダーだなと思います」。 残り3試合で首位神戸とは勝ち点7差。指揮官は「3位を維持しているけど、もうひと踏ん張りして、追走していけるように一つ一つしっかりと歩みを進めていけたらなと思います」。終始声に張りはなく、敗戦ショックの大きさが伝わるものだった。