なんとなく×好奇心から…新聞記者が『町内会長』になってみたら町はこうなった 小さな気付きが地域を元気に
鈴木龍司さん: 「まずは何をやってるかっていうのを、もっと広く知ってもらうということと、関わりしろをどんどんあの広く広げていくっていうことはなんか今の最大の課題かなと思っています。このあとは家でちょっと休憩して、泊まりの勤務なんで」
■町内会長の体験を“新聞記事”に 長期連載の「町内会長日記」
「東志賀ヒーローズ」のような骨の折れる作業は、新聞記者としての“本業”にも生かしている。 中日新聞の仕事として書き始めた連載『「町内会長日記」~コロナ時代の共助~』は、2021年6月から始め、長期シリーズとなっている。
鈴木龍司さん: 「(住民も行政も)こういう課題とかこういう状況に直面している。どうなんだろうねっていうのを一緒に考えるじゃないですけど、前向きに考えていくみたいなコンセプトで書いています。今まで何気なくやってきたこととか何気ない地域のつながりっていうのが、一旦コロナで絶たれることによって、色々な影響が出るんじゃないかなって。そこで記事を書く、新聞記者やってるんで」
小さなコミュニティで感じた課題を、多くの読者に投げかける。「町内会長記者」ならではの伝え方だ。
■「町内会を一緒にやるのが当たり前に…」 3年ぶりに夏祭りが復活 大切にしたのは“子供たちとの繋がり”
2023年夏、町内会の夏まつりが3年ぶりに完全復活した。この一大イベントの実行委員長も「町内会長」の鈴木さんだ。
祭りにも、鈴木さんなりの「工夫」があった。祭りの司会をつとめているのは「子供たち」だ。 子どもの司会: 「町内会長の鈴木さんに、始まりの挨拶をお願いしたいと思います」
狙いは、地域のイベントに子どもたちを巻き込み、「つながり」を身近に感じてもらうことだ。 会場では、子どもたちがダンスやショーをする場も設けられた。 夏祭りに参加した子供: 「ダンスみるの楽しかった」 母親: 「町内会っていうとお掃除とか当番とかいいイメージが無いですけど、こういう事があると参加しやすくていいです」
鈴木龍司さん: 「小さいころ経験したらうっすらそういう記憶が残っていて、『将来地域でやろう』っていったときに一緒にやるっていうのが当たり前だっていうのが、あるかないかで全然違うかなと思っていて。問題の解決って難しいかもしれないけど、そういう場でもあるかなと思っていて」 子供たちや若い人が町内会活動に「参加したい」と思えることが、人が減りゆく地域を活性化することにつながるかもしれない。