引越し後の生活が整う戦略的「荷解き」とは? 整理収納アドバイザーが徹底解説
いよいよ新生活も目前。引越し作業・各種手続きに、大忙しの日々をお過ごしの方も多いのではないでしょうか。会社や学校での年度の節目とも重なり、慌ただしく過ごしてしまう時期ですが、理想の新居づくりは初めが肝要です。漫然と購入した家具に旧居から運んだ荷物をギュウギュウと詰め込んでいたのでは、散らかってしまうのも時間の問題。戦略的に荷解きを進めましょう。(整理収納アドバイザー・米田まりな) 引越し会社おすすめランキング!全12社を徹底比較 目次単に段ボールから荷物を出すのが「荷解き」ではない押し入れの「開かずの段ボール」、何箱ありますか?家具・家電は一気に揃えず、レンタルの活用で段階的にインテリアを考える上での注意点
単に段ボールから荷物を出すのが「荷解き」ではない
「引越しは荷造りがメインで、新居に荷物が届いてさえしまえば、あとは機械的に荷物を出せばいいや」と捉えている方が少なくありません。段ボールの回収期限や部屋のスペースの兼ね合いもあり、1週間程度の短期間で荷解きを完了される方が大半です。 しかし、荷解きを単なる「荷物を出す作業」として侮るなかれ。入居時の短期間で、やっつけ作業で決めた定位置が、次の引越しまでそのまま使われ続けるということ、実は結構多いのです。 荷解きと同時に定位置を決める 収納したものの散らかってしまう”リバウンド”をしない片付けのコツは、荷物一つ一つと向き合った上で、適切な定位置を決めること。引越し作業が落ち着いた後で、再度、家中の荷物を全部出し、定位置を考え直すのは効率が悪いですよね。段ボールから荷物を出すプロセスの中で、最適な定位置を決められるとベストです。 「衣類」「キッチン用品」「本」など、段ボールごとにカテゴリーが記載してあるかと思います。 ここで「衣類はとりあえずクローゼットに、キッチン用品は台所に、入る分だけ押し込んでおこう」と、機械的に進めてしまうのは危険です。 使用頻度が低いものから漫然と空間を埋めてしまうと、肝心の毎日使うものに居場所がなくなり、常に物が出しっ放しの散らかった家ができてしまいます。 カテゴリーごとに進めるのではなく、各カテゴリーの中で、使用頻度の高いものから優先的に定位置を決めていきます。使用頻度の高いものの定位置が定まってから、頻度の低いものの定位置決めに移ります。 段ボールを空にするスピードは、機械的に出していくよりも遅くはなります。ですが、その分リバウンドのない片付いた部屋を一発で作ることができるので、長期的に見ると効率が良いはずです。平日忙しく時間を作れない方は、何週かに分けて荷解きに取り組むとよいでしょう。 洋服収納のコツ 例えば洋服であれば、今月着る予定のある服だけ、まずはハンガーラックやタンスに収めていきます。今月着る予定のない服は、いったん段ボールに入れたままで問題ありません。 使いやすい定位置を決められたら、季節外の洋服や頻度の低いイベント用の服などを収納していきます。ここで使用頻度の低いものを、使用頻度の高いものの出し入れの邪魔になる位置に置くのはNGです。 頻度の高いものは2割の余裕を持たせて、片手でも楽に出し入れできる位置に。頻度の低いものは箱に詰め込んで、密度にメリハリを持たせて収納しましょう。 忙しい毎日でも手が届きやすい場所にスペースが十分にあれば、出しっ放しにせず片付いた状態をキープできますよね。