「ミランのホンダに憧れたよ。今はクボを」パレスチナ代表MFが心から示す“日本サッカーへの敬愛”「ナデシコも…僕らと同じ心境だったのかも」
ミランのホンダに憧れ、ソシエダの14番も…
中盤で守備的な役割を担うラシドは、そのようなタイプのアタッカーを止めなければならないが、自分にはないものを持つ選手には羨望もあるようだ。 「最近ではレアル・ソシエダの14番(久保建英)のプレーをよく観ている。彼も敏捷性と技術を武器にする選手で、インテリジェンスも感じるよ。単独でも、周囲との連係でも打開できる、素晴らしいアタッカーだね。 それからアメリカに住んでいた頃に、ACミランの一員としてホンダ(本田圭佑)がシカゴにやってきたので、試合を観に行ったことがある。彼にも憧れていたんだ。どうやら僕は、左利きの日本人アタッカーが好きみたいだ」
じつはJ1のクラブから…今でもチャンスがあれば
また今年、J1リーグのあるクラブから獲得のオファーを受けたことも明かした。 「実はJ1のクラブから誘ってもらったんだけど、半年の契約だったから、悩んだ末にインドネシアに留まることに決めた。なぜなら、僕は苦労して手に入れたプロフットボーラーの職業をきちんと続けていきたいからね。とはいえ、今でもJリーグでプレーするチャンスがあればいいと思っている」 学業のためにわたったアメリカでプロ選手になる可能性を現実的に捉え、アンダー世代の代表で国際試合を経験し、いったん母国に戻って職業的フットボーラーになる夢を叶えた。その後、サウジアラビアの2部、インドネシア、エジプト、再びパレスチナを経て、現在はインドネシアで3クラブ目となるペルセバヤに籍を置いている。 プロのアスリートになったことで戦禍を逃れられ、困窮する家族に仕送りをすることもできている。そんな彼の状況を考慮すると、移籍に慎重になる気持ちも理解できる。たとえ、日本とJリーグにどれほど憧れているとしても。 「ガザほど壊滅的ではなくても、ヨルダン川西岸地区もひどい有り様なんだ。仕事がないから、働きたくても働けない人がたくさんいる。その意味で、僕らはフットボールに助けてもらっている。代表のチームメイトで自分のように国外でプレーしている選手は、みんなサラリーの多くを家族に仕送りしているんだ。そんなことができる僕らは、本当にラッキーだと思う」
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