飲み物の中でも子どもの水分補給に欠かせない麦茶が要注意?! 暑い季節に衛生的に持ち歩く3つのコツとは?【専門家監修】
水筒選びやお手入れも重要なポイント
――ペットボトル飲料の麦茶と、水筒に入れた麦茶。衛生面を考えるとどちらがいいのでしょう。それぞれのメリット・デメリットを教えてください。 矢部 市販のペットボトル飲料は無菌状態で製造されています。開封前であれば常温で保管していても問題ありませんし、軽くて持ち歩きしやすい点も便利です。ただし、開封して一度口をつけてしまうと無菌状態ではなくなりますし、保冷機能つきの水筒に比べて温度が変わりやすいというデメリットがあるので注意しましょう。 保冷機能つきの水筒は、冷やした状態をキープしやすいというメリットがあります。また、コップつきの水筒を選び、口をつけて飲まずにコップに移し替えて飲むのもいいでしょう。保冷機能のついていない水筒の場合、ペットボトル同様中身の温度は変わりやすいですが、ペットボトルより洗いやすい形状のものが一般的。ペットボトルを水筒代わりに繰り返し使うよりは、お手入れしやすい形の水筒のほうが清潔な状態を保ちやすいでしょう。 どんなタイプの水筒を使う場合も、しっかりお手入れして、普段から清潔な状態をキープすることが大切です。水筒自体が汚れていると、口をつける前から雑菌が増殖してしまう恐れもあります。お手入れしやすいという観点では、パーツが少なく、洗いやすいものを選ぶのがおすすめです。 お話・監修/矢部織衣さん(食品微生物センター・管理栄養士) 取材・文/大部陽子、たまひよONLINE編集部 夏は熱中症対策の観点から、多くの保育園・幼稚園や小学校で水筒持参が推奨されています。麦茶はノンカフェインで水分補給にぴったり。飲みかけの水筒やペットボトル飲料の雑菌の増殖を気にしすぎて、水分補給を避けるのは本末転倒です。衛生面に気をつけながら、麦茶などの飲み物を持ち歩き、こまめな水分補給を心がけるといいでしょう。
矢部織衣さん
PROFILE 食品の品質管理や、衛生管理コンサルティングなどを行う食品微生物センターの検査事業部勤務。管理栄養士。 ●記事の内容は2024年6月の情報であり、現在と異なる場合があります。
たまひよ ONLINE編集部