飲み物の中でも子どもの水分補給に欠かせない麦茶が要注意?! 暑い季節に衛生的に持ち歩く3つのコツとは?【専門家監修】
暑い季節に衛生的に麦茶を持ち歩く3つのコツとは?
意外にも糖分が多いオレンジジュースやスポーツドリンクよりも雑菌が増殖しやすいという麦茶。暑い季節に子どもの水分補給のために麦茶を持ち歩くことはよくあります。 ――衛生的に麦茶を持ち歩くためにはどんなところに気をつけるといいのでしょうか? 矢部 雑菌の増殖を抑え、衛生的に麦茶を持ち歩くコツは三つあります。一つ目は冷やすことです。 ある程度冷たい飲み物を飲める年齢であれば、水筒に氷を入れたり、ペットボトルに保冷剤をあてたりすることで低温をキープし、雑菌の増殖を抑えることができます。外出先に冷蔵庫があれば冷蔵庫で保存するのがおすすめです。暑い時期に屋外で持ち歩くときは、なるべく外気温の影響を受けないようにするのがポイント。保冷機能つきの水筒を使う、ペットボトルには保冷カバーをつける、保冷バッグに入れるなどするといいでしょう。 「夏は、ペットボトル飲料を冷凍庫で凍らせてから持ち歩く」という人もいると思います。でも、中身が膨張してペットボトルが破損する恐れがありますし、なかなか溶けずに飲みたいときに飲めないというデメリットがあります。おすすめなのは、ペットボトル飲料の中身を半分別の清潔な容器に移し替えてから、冷凍庫で凍らせる方法。別の容器に移し替えたものは冷蔵庫に保管します。外出前に、凍ったペットボトル飲料の中に、別の容器に移し替えたものをたして持ち歩きます。この方法なら、ペットボトルが破損する心配がなく、冷たい飲料をすぐに飲むことができ、持ち歩いている間も低温をキープしやすいです。 一方で、冷房の影響などによる過度な体の冷えを防ぐために「大人用に温かい麦茶を持ち歩きたい」ということもあるでしょう。保温機能つきの水筒を使うなどしてできるだけ60度以上の温度をキープすることで雑菌の増殖を抑制することができます。 ――冷やす以外に、衛生的に麦茶を持ち歩くには、どんな方法があるのでしょうか。 矢部 二つ目のコツは、雑菌が増殖する前に飲みきるか、口をつけてからある程度時間がたったら、新しいものに取り替えること。 とくに0~2歳ごろの子はストローマグを持ち歩くことが多いと思います。長時間のお出かけの場合は、ストローマグを2つ以上持ち歩き、3時間を目安に新しいものに取り替えられるといいと思います。 または、ストローマグと水筒を用意し、どちらにも麦茶を入れておく方法もあります。ストローマグには短時間で飲みきれる量を入れましょう。水筒には口をつけないようにし、ストローマグの中身を飲みきるか、飲み始めて3時間程度たったらストローマグの中身を一度捨て、水筒の麦茶をストローマグに移して、中身をフレッシュな状態にします。そのときにストローマグを一度洗えるといいですが、外出先では難しいことも。中身を入れ替えるだけでも、効果はあります。 ――三つ目のコツは何でしょうか? 矢部 水筒でもペットボトル飲料の麦茶でも、口をつけないことです。外出先でも、水筒やペットボトル飲料の麦茶をコップに移し替えて飲むことで、口腔内の雑菌の逆流を防ぐことができます。