篠原貴之さん個展 水墨画で新しい表現を追求 6月8日から 鹿児島市
鹿児島テレビ
水墨画というと日本に古来から伝わる画法のイメージが強くありますが、水墨画で新しい表現を追求している画家の個展が、6月8日から、鹿児島市で開催されます。 一足先に覗いてきました。 一筆書きの「山」。 その文字の中には、まるで山のように木々が連なっています。 水墨画家・篠原貴之さん 「色むらを見て、そこから想像をして、即興的にその時に見えてきた風景を描いている」 自然な筆の運びを生かして、1つの作品を作り上げています。 水墨画家・篠原貴之さん 「僕の意思というより、筆の言うことを聞いていくみたいな感じ」 6月8日から鹿児島市のマルヤガーデンズで始まる、水墨画家・篠原貴之さんの絵画展。 繊細で柔らかな風合いの作品は、記憶の中や夢の中にぼんやり浮かんでくるような、不思議な世界に見る人をいざないます。 Q.限られた色を使って表現することは難しい? 水墨画家・篠原貴之さん 「すごく不自由だけど、不自由なことが新しい表現を生む。色の代わりに質感を使う。ザラザラした感じやツルッとした感じとかそういう利点もたくさんある」 小説や文芸誌の装画も手がける篠原さん。 今回、鹿児島初開催となる個展に合わせて描き下ろした作品があります。 桜島です。 力強く立ち上る噴煙と差し込む朝日。 墨のグラデーションが独特の迫力を放っています。 水墨画家・篠原貴之さん 「現代の感覚にフィットした暮らしの中から生まれたような作品。非常に共感してもらえる部分も多いと思う。新しい墨の世界を見に来てもらいたい」 篠原貴之さんの絵画展は8日から6月30日まで開催され、8日は篠原さん本人による作品解説や実演も行われます。
鹿児島テレビ