テレビでは拝めない横浜流星の“ただならぬ色気”とは? 配信ドラマ『わかっていても』評価&解説レビュー
後半戦の鍵を握りそうなキーマンは?
『わかっていても the shapes of love』は一話ごとに、登場人物。それぞれがダメだと“わかっていても”、抑えきれない欲望へ踏み出しそうになる。例えば大学の卒業生・川瀬咲(朝倉あき)の、大学助手・吉野愛実(夏子)への思い。大学院生の長壁楓(朝野峻哉)は同期の椎名光莉(福地桃子)への思いをずっと心に秘めている。 おそらくここからいくつもの“わかっていても”が登場してくるとは思うが、感情のマグマが爆破寸前…という光景はグッとくる。 第1話~3話で勢いよく爆破したのは、美羽の漣への思いである。美羽はけして華やかではなく、芸術が好きな若者。化粧っ気もない、真面目な女性。これは俗説というか、私の見てきた女性の統計だけど、美羽のようなタイプは恋愛に関して大胆で直情的な傾向にある。美羽が漣に向かって気持ちをぶつけていくシーンは、見ていて気持ちが良かった。 ちなみに私が気になった自分を押さえている登場人物は生島琉希(佐野玲於/GENERATIONS from EXILE TRIBE)。学生たちが集う居酒屋の料理人で、あきらかに美羽のことが好きだけど何も言えない。少し勇気を出して差し入れを持って、キャンパスに向かうと美羽と漣のキスシーンを目撃する羽目に…。この手の登場人物は終盤に向かってなにか起こすことが多いので、目が離せない。 作品のプレミアムイベントで横浜はこうコメントしていた。 「こういった作品は今しかできないですし、自分をみなさんに知ってもらったきっかけも恋愛作品(初めて恋をした日に読む話/TBS系/2019年)で、これから大河も控えているので“ただいま”と“いってきます”の気持ちを込めて、出演を決めました」 そして12月16日(月)には第4~5話が配信された。12月30日(月)の第8話まで続くラブストーリー、これは見逃せない。見逃したら年は越せない。 (文・小林久乃) 【著者プロフィール:小林久乃】 出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にて作家デビュー。最新刊は趣味であるドラマオタクの知識をフルに活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディア構成、編集、プロモーション業などを生業とする、正々堂々の独身。
小林久乃
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