京王線や多摩都市モノレール線が乗り入れる「高幡不動」(日野市)。新宿まで33分、家族で住んでも「8万円」の街の、家賃以外にもたくさんある“魅力”
高幡不動尊の裏手を登っていくような道を歩いていると、敷地内に大きなイチョウの木が茂ったレストランを発見した。 ■なんとも写真映えするレストランに潜入! 紅葉して、ものすごく美しいのだけど「これは掃除が大変そうだなぁ」なんて思っているうちに、いつの間にか店の中に入ってしまっていた。 「カフェネロ」(東京都日野市高幡701)。10年ほど前にこの地に店をオープンしたオーナーの大武正行さん(61)は、登山とフライフィッシングのエキスパートだ。店内ではそれ関連のグッズも販売している。
この日は、「チャバタサンド・サラダ付き」(1200円・税込み)のモッツアレッラをオーダーした。チャバタとは、イタリアのパンで、スリッパという意味らしい。 さっとトーストしているので、表面はカリッとしてるけど、中はふんわりもちもちの食感だ。モッツァレラチーズとの相性は抜群である。 オーナーの大武さんに話を聞いた。 「この店は、以前奥さんのお父さんがクリニックをやっていた場所なんですよ。建物はそのまま、ほぼいじらずに使っています。仲間に手伝ってもらって、天井を剥いで、床を貼ったくらいかな。
この辺は裏山に登るとトレッキングを楽しめる場所があるんですよ。それを目当てに引っ越してくる人もわりといるみたいですね。 私も山をやるんですけど、保護犬のゾーイと登ることが多かった。最近は、ゾーイが病気で山に連れていけないから、私もあまり登っていません」 アウトドア派にとって、街の魅力はトレッキングだけではない。 「あとね、駅の向こう側、歩いて10分くらいで“浅川”まで行けるんですよ。ここでフライフィッシングをやるのが趣味といえば趣味かな。
フライと言ったってね、高尚なもんじゃないですよ。渓流釣りは子どものころからやってることだからね。フライフィッシングの連中ってさ、イワナとかヤマメ以外は魚じゃない、みたいな顔してやってるでしょ。 でもね、本当は雑魚釣りが楽しいんですよ。今の時期(取材時の11月)ならオイカワかな。大きくなっても15cmくらいの魚です。そういうのをのんびり釣っています。 浅川沿いにはサイクリングロードも整備されているから、自転車好きも多いですよ。都心から特急を使えば30~40分で来られるし、自然の遊び場もたくさんある。ここはそういう街ですね」(大武さん)