京王線や多摩都市モノレール線が乗り入れる「高幡不動」(日野市)。新宿まで33分、家族で住んでも「8万円」の街の、家賃以外にもたくさんある“魅力”
建築会社や不動産会社などが毎年発表する「住みたい街ランキング」。トップテンの顔ぶれを眺めると、常連の吉祥寺や恵比寿、新宿、目黒、最近だと北千住や大宮なんかも人気だ。しかし、どれも「まぁそうだろうな」と思えるような街ばかり。 この連載では、住みたい街ランキングにはなかなか登場しないけれど、住み心地は抜群と思われる街をターゲットに定め、そこを実際に歩き、住む人の声と、各種データを集めてリポート。そして、定番の「住みたい街」にはない、「住むと、ちょっといい街」の魅力を掘り起こしていく。 【画像】なぜか2人暮らしを始めるカップルが選ぶ街・高幡不動はこんな感じ
2024年の年末を飾るのは、高幡不動だ。 ■地元密着型の参道がある街 東京都日野市にある京王電鉄の駅である。駅名の由来はもちろん、1000年以上の歴史を持つ高幡山明王院金剛寺(通称:高幡不動尊/東京都日野市高幡733)だ。訪れた日はちょうど紅葉の時期で、境内の各所にある木々が美しく色づいていた。 高幡不動駅の南口駅前はロータリーになっており、駅舎と商業ビルがこれを取り囲むように建っている。ロータリーの真ん中に立つと、大きな書き割りセットの中に放り込まれたように感じる。
【画像18枚】「なぜか2人暮らしを始めるカップルが多い」「トレッキングやフライフィッシングもできる」街・高幡不動はこんな感じ 後ほど、地元の不動産屋さんに話を聞くことになるのだが、その方いわく「この街は、全体がコンパクトに整理されていることが魅力のひとつでもある」のだそう。 駅前の風景を書き割りセットのように感じたのは、街に必要な施設が無駄なくコンパクトに配置されているからなのかもしれない。 高幡不動駅は、京王電鉄の京王線と京王動物園線、さらに多摩都市モノレール線が乗り入れている。京王線とモノレールは、もちろんホームが違う。少し歩くのだが、京王高幡ショッピングセンター内の移動なので、ついでの買い物などにも便利だ。