子どものころの記憶がほとんどない--「歌うサイボーグ」だったさくらまや、 無職 からの再出発
「ローンもありますけど、家さえ持っていれば生きていけるっていう考えがあって。歌手じゃなくても、どうとでも働けば、人生は成り立つと思っていて。努力することが好きですね。歌も、ほかのことでも、需要があれば、ちゃんとやりたい。一生懸命になれることがあれば楽しんで、という感じで」 今後の目標は、と尋ねると、「まずは、1年を組み立てたい」と冷静に答えた。 「いろんな挑戦をしたいという気持ちはありますけど、まだ会社を設立したばかりなので、収支の状況を見ながら、今後のことを考えたい。展望より、まずは基盤をしっかりしなければ。コロナ禍がどうなっていくのか、まだ誰にもわかりませんし。メディアの変化にも適応したいし、考えることはたくさん。家族会議、いや会社会議をしながら、ゆっくりと決めていきたいです」 替え歌を聞く限り、もっと『不安げ』なのかという印象があったさくら。きっと、不安はあっただろう。しかし今、自分の力で大海原へと漕ぎ出した22歳は、その船に堂々と大漁旗を掲げている。 「これからは自分の足で歩いていかなきゃな、と。責任感があるとか、強いねとか言われることもありますけど…結構、ちゃらんぽらんに生きてますよ。行き当たりばったりな人生なんで、自分でもドキドキです(笑)」 さくらまや 1998年、北海道帯広市出身。幼い頃から音楽の英才教育を受け、2004年全国童謡歌唱コンクールグランプリ大会で金賞を受賞。6歳から演歌を習い始め、さまざまな大会で賞を総なめに。2008年日本クラウンから史上最年少演歌歌手として『大漁まつり』でデビュー。2009年、日本レコード大賞新人賞、日本有線大賞新人賞を受賞。大学進学を目指しながら学業と仕事を両立させ、一般入試で日本大学法学部に合格。2020年、個人事務所「さくらまやプロダクション」を設立した。