子どものころの記憶がほとんどない--「歌うサイボーグ」だったさくらまや、 無職 からの再出発
多忙ななか、友達づくりは難しくなかったのか。 「学校では普通にいました。でも、業界内での友達というと、ちょっといないですかね。演歌歌手だと、年齢が違いすぎて。芸能界でも、LINE交換やお話をしたりという方はいますけど、番組でしか会わない人たちって、なかなか友達にはならないですよね。機械音痴でSNSはほとんどしませんし、毎週末に100件以上たまったLINEを渋々返すような人間なんですよ。出無精なので、本当にわかってくれる友達に引っ張り出されないと、休日は出かけないんです。私、5年ぐらいずっと家にいられると思います(笑)」 一時はパチンコにハマっていたことでも知られたが、今の趣味は読書とゲーム。主に「バトロワ系」といわれるオンラインゲームを好む。 「『COD』とか、『荒野行動』とか。銃でぶっ放す系ですね。特定の人たちと、毎回ボイスチャットしながらやってます。課金もしますよ。1カ月に、1万から5万ぐらい。ほかに欲しいものないですもん。物欲が一切ないんです。モノも買わないし、旅行もしないし、家で課金するくらいしかもうお金の使い道がない(笑)」 ゲーム好きになったのは中学生の後半、たまたま始めたゲームで、仲のいい友達ができたことがきっかけ。今では「オンライン上の友達」の方が多いという。 「ミュージカルを見にきてくれたり、会ったことのある人もいますよ。年上の友達も多いです。ほとんど顔は見えない相手ですけど、2~3年、ずっと会話しながらやってると、いい人間か、悪い人間かぐらいはわかりますし」
結婚願望は特にない、家さえあれば生きていける
恋愛観についても聞いてみた。 「恋愛は、まったくと言っていいほどしないんですけども、どうしましょう(笑)。結婚願望も特にありません。機会があれば、という感じです」 恋愛よりも、今は仕事と学業で精一杯。そんなさくらだが、なんと、これまでに見合いの話が100件以上寄せられているという。 「いや話だけで、私は一度もお相手の写真も見たことはないです。母が勝手に心配してまして。何かで、結婚は早い方がいいみたいなニュースを見たらしく、急に焦りはじめて(笑)。初めて会った人にも『誰かいい人いたらお願いします』って頼むから、どんどん話だけ来るんですよ。『まやが25歳になるまで待って』と言ってあります」 もともと、「誰かに頼る」という発想がないさくらにとって、自分の「家」を持つことは一つの目標だった。ここまでの歩みに後悔はない。アクシデントに見舞われつつも、家を構え、個人事務所を立ち上げた今、これはデビュー以来の2つ目のターニングポイントだと意気込む。