日本導入はどうなる? 2025年新型PCX125と新型NMAX125の装備やスペックを徹底比較
熟成の域にあるエンジンと車体
まずは欧州仕様の2車のエンジンから比較してみよう。まず大前提として、両車のエンジンは、ユーロ5+排出ガス規制に対応している。エンジンの基本形式は水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒125ccで全く同じと言える。ボア×ストロークはPCXが53.5×55.5mm、NMAXが52.0×58.7mmとPCXの方がショートストロークな設定だ。最高出力はPCXが9.2kW(12.5PS)/8750rpm、NMAXが9.0kW(12.2PS)/8000rpmとPCXの方が若干ではあるが高回転で高い出力を発生している。最大トルクをみるとPCXが11.7N・m(1.2kgm)/6500rpm、NMAXが11.2N・m(1.1kgm)/6000rpmと0.5N・m低いがNMAXの方が500rpm低い回転数で最大トルクを発生している。両車ともトラクションコントロールを備えており、安全面においては互角と評価できるだろう。 次に車体周りを見ていこう。NMAXはスクーターの定番であるアンダーボーンタイプのフレームではなくバックボーンタイプを採用ており、PCXも3代目以降ダブルクレードルタイプに変更している。いずれも乗り降りのしやすさよりも走行性能を重視した選択と言え、スポーツスクーターという選択をしたチョイスであると言える。ホイールサイズはPCXがフロント14・リア13インチを採用しているのに対して、NMAXは前後13インチを採用している。元々PCXは前後14インチホイールであり、初代モデルはリアタイヤサイズが100/90-14であったが3代目で120/70-14へサイズアップし、さらに4代目で130/70-13へと変更された。対するNMAXは初代モデルから130/70-13サイズのリアタイヤを採用しており、PCXがこれに合わせてきた形になる。 ブレーキは両車とも前後ディスクでABSを備えており、サスペンションは正立フロントフォーク+リアツインショックだが、PCX125DXのみリザーバータンク付きが与えられている。車重はPCXが133kg(DXは134kg)に対して、NMAXが132kgと1kg軽く、エンジンスペックなどと合わせて考えると、この2車は本当に互角のスペックを持っている言えるだろう。