全室スイートの客船「三井オーシャンフジ」が東京国際クルーズターミナル初入港。向井社長「土日と有給で楽しめる旅を用意」
商船三井クルーズは12月7日、東京国際クルーズターミナルでクルーズ船「三井オーシャンフジ(MITSUI OCEAN FUJI)」を公開した。 【画像】東京国際クルーズターミナル。右に見えるのが三井オーシャンフジ 三井オーシャンフジは全室スイート仕様の新船で、米シーボーンオデッセイを改装して12月1日に就航しており、この日が東京国際クルーズターミナルへの初入港となった。全長は198.15m、全幅は25.6m、喫水は6.4m、総トン数は3万2477トン、速力19ノット、客室数は229室、乗客数は458名、船籍はバハマ。 入港を歓迎する式典では、東京都港湾局長 松川桂子氏が東京都知事 小池百合子氏のメッセージを代読し、「デビューを契機にクルーズがますます発展することを期待している。東京は多様な魅力にあふれる都市で、来年は晴海でも国際クルーズ船の受け入れを行なう予定。東京や羽田へアクセスしやすい機能的で魅力的な港が加わる」とのコメントを寄せた。 式典ではキム・ロジャー・カールソン船長と松川氏の間で盾の交換を行なったほか、記念品や花束の贈呈、鏡割りなどを実施、カールソン船長は「初めて東京国際クルーズターミナルに入港することができた。何度もこの東京に戻ってこられることを期待している」と述べた。 また、説明会で三井オーシャンフジの概要を紹介した商船三井クルーズ 代表取締役 社長執行役員の向井恒道氏は、「これまで長くにっぽん丸1隻で運航してきたが、ついに2隻体制になった。日本はコロナ以前に完全に戻ってはいないが、近い将来、多くの日本のお客さまがクルーズを楽しめるようになる。 多くの外国籍のクルーズ船が日本に寄港しており、市場は盛り上がっている。マーケットが拡大すれば、クルーズの利用者は増える。これを好機と捉えている」と市況について説明し、三井オーシャンフジの特徴を「世界基準の上質な設えと日本の文化と食体験」と定義。 三井オーシャンフジは20トン級の海外クルーズ船と比較すると小さめの船だが、そのため全客室がオーシャンビューで、9割にベランダがついており、最も小さい客室でも25.3m2を確保している。 向井氏は「5日、7日、8日など10日以下のクルーズを多く用意する。5日の有給休暇を取得すれば余裕を持って乗船できる旅になっているのでは。三井オーシャンフジとにっぽん丸、2隻で短期から中期、幅広いクルーズを提供していきたい」と日本からの利用者に期待を寄せた。
トラベル Watch,編集部:松本俊哉