【40代・50代が知っておきたい美容の疑問】不自然な“ビニール肌”になってませんか? 毛穴レスやツヤ肌を目指すあまりの落とし穴に要注意!
むいたゆで卵のようなつるんとした肌は女性の永遠の憧れ。でも、それを目指すあまりきめが一切ない不自然な“ビニール肌”になってしまっている人も。 “確かに肌はきれいなんだけど、違和感がある…”という印象を抱かせるこんな肌になる原因は? ビニール肌にならずにきれいな肌を作るには? 皮膚科専門医の慶田朋子先生に伺った。
ピーリングなど過度な角質ケアによって角質を落としすぎるとビニール肌に
近年、韓国のアイドルや女優などの影響からか、毛穴がひとつもないような、つるんとした肌に憧れる女性が急増。SNSの流行で、写真を撮ったときや動画に映ったときに、キラッと光るようなツヤ肌に見せたいという願望から、毛穴レスな肌を目指す人が増えているようだ。 でも、毛穴レスを目指すあまり、肌に凹凸が一切ない“ビニール肌”になっている人も…。まずは、なぜビニール肌になってしまうのか、その原因を慶田先生に伺った。 「そもそも皮膚は本来、適度にでこぼこしています。それは何のためかというと、伸び縮みするための面積分の皮膚を格納しているのです。 皮膚表面の角層には三角形のきめがたくさん連なっていますが、それを伸ばすと1.5~3倍以上の面積になります。それを凹凸の中に格納しているから、人は笑ったり表情を変えられたりするのです。 きめがきれいにある肌は光が乱反射するので、フォグがかかったように、ふわっとした光り方をします。わかりやすく言えば、赤ちゃんのような肌です。これは、表面がツルツルしているかというと、ちょっと違いますよね? このようなフォグがかかったような光り方をしているのが、最も美しい肌。角層には水分がしっかりあるので、みずみずしく見えます。大人の場合も、このような肌だと自然に美しく見えます。 ところが昨今、特に若い女性の間で、毛穴の目立ちをなくしたいと思うあまり角層を悪者扱いし、邪魔に感じてしまう人が増えているように思います。 そして、ピーリングのような角質ケアをやりすぎてしまい、本来あるべききめを失ってしまっているのです。 特に最近は、市販のコスメでも、フルーツ酸のようなピーリング成分の配合濃度が医療機関で扱うものと同等レベルのものもあり、手軽に買えるようになっていてトラブルも増えています。 そのようなコスメを毎日使っていると、バリア力と美しいきめのもとでもある角層を落としすぎてしまいます。 角質ケアをすると、直後に肌がつるんとするため、その快感がやみつきになり、頻繁に行ってしまう人もいるようです」