【阪神JF】荻野琢真 クリノメイで12年ぶりチャンス逃さん!信頼厚い苦労人が久々G1舞台へ 須貝師「(勝ったら)泣くよ」
「阪神JF・G1」(8日、京都) デビュー18年目の荻野琢真騎手(36)=栗東・フリー=が12年ぶり3回目のG1騎乗。日頃から調教を手伝う須貝厩舎から、2戦2勝馬クリノメイの手綱を託された。数々のG1馬の調教を任されるなど関係者からの信頼の厚い苦労人が、久々に巡ってきたチャンスをモノにしてみせる。 12年ぶりの大舞台に胸を躍らせる。クリノメイとコンビを組むのはデビュー18年目の荻野琢。12年4月の天皇賞・春(ゴールデンハインド=7着)以来、3度目のG1騎乗を迎える。 もともとは佐々木が手綱を取る予定だったが、騎乗停止中で乗り代わりに。夏の北海道滞在中、デビュー前の調教をつけていた荻野琢に白羽の矢が立った。「声を掛けていただいてありがたいです。今までやってきたことが間違いじゃなかったんだな、と。人の馬の調教でも、得る物があると思って乗ってきましたから」と腕まくりした。 数々の名門厩舎を、縁の下の力持ちとして支えてきた36歳。須貝厩舎ではゴールドシップやソダシといったスターホースの調教にもまたがってきた。須貝師からの信頼も厚く、「うちの新馬戦に貢献してくれているし、琢真で一発あったら泣くよ。彼は苦労人ですから。(藤岡)康太とも仲が良かったですしね」と指揮官も思わず力が入る。 期待をかけられた荻野琢も「須貝先生にも感謝の思いです。そういう馬の調教に乗っている時も、“みんな注目してくれるから”と言ってくださりました。いい経験をさせていただいていますし、何とか恩返しをしたいです」と、万感の思いを手綱に込めて臨む。 レースでは初めての騎乗となるが、デビュー前、そしてこの中間とコンタクトを取って特徴は把握済み。「バチコリいわせてきますわ」-。陰で支えてきた黒子が、暮れの淀で主役となる。