仏教では「嫉妬心は毒」 他人の成功を喜べない、卑屈な性格が変わる考え方
SNSの投稿を見て、つい嫉妬してしまった経験はありませんか? 嫉妬心は心の毒。他人を妬むのは、苦しいものです。つらい感情を手放すにはどうしたらいいのでしょうか。本稿では書籍『自分という壁』より、仏教の教えから学ぶ、嫉妬心を克服する方法を紹介します。 他人の幸せが羨ましい...「劣等感で苦しい人生」を抜け出すための言葉 ※本稿は、大愚元勝著『自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法』(アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。
嫉妬の反対は喜び
「すぐに人と比べて嫉妬してしまう自分が嫌」 それこそ現代ではSNSなどで他人の生活や行動が丸見え状態なので、不必要な嫉妬の感情を抱いてしまう方が多いのも無理はありません。じつは嫉妬に対する処置は至ってシンプル。 「他人の喜びに対して、あなたも一緒になって喜んであげること」 これが最も効果的です。ただ、誰しもどうしても競争心があって、ついつい相手を妬ましく思ってしまうものなので、なかなかすぐにはできないでしょう。 例えば、私たちはオリンピックを見ながら「頑張れ!」とスポーツ選手のことを応援したりしますよね。まったく知らない赤の他人なのに、金メダルを取ると「やったー!」とその活躍ぶりをみんなで喜びます。 そもそも仏教では「嫉妬」の反対語が「喜び」なので、「自分ごとのように、本当に喜んであげることを練習しなさい」とブッダも説いていました。 嫉妬は怒りの一種であり、毒のひとつですので、ずっと持ち続けると心を破壊していきます。全然知らない人、自分とはレベルが違っていて敵わないと思える人に対しては素直に喜べるのに、これが自分の知り合いや自分と似たようなレベルの人(だと思い込んでいる人)だと、妬ましく思ってしまう。 野球の大谷翔平選手やゴルフの松山英樹選手、あるいは世界的に活躍しているアーティストに対して「妬ましい!」と思う人はほとんどいないでしょう。これが自分のチームメイトや同僚、友達だと嫉妬してしまい、その成功を素直に喜ぶことができないのです。だからこそ、意識的に喜ぶ練習をしなければなりません。