日本の南はまだ夏 10月も台風シーズンは続く 動向に十分注意 北陸への接近事例は
2017年10月22日~23日 台風21号による北よりの暴風や大雨の事例
2017年10月23日午前3時 台風21号は超大型で強い勢力で静岡県掛川市付近に上陸。北陸地方の広い範囲で大雨となり、月最大24時間降水量は福井県の敦賀で169.0mm、新潟県の高田で170.0mmを観測、ともに10月の観測史上最大を記録しました。この他、日最大瞬間風速は石川県の輪島で38.4m/s(北)、同様にして新潟県の弾崎で 39.7m/s (北)の暴風を観測する等、こちらも10月の観測史上最大を記録した他、弾崎は通年でも1位となりました。 大雨の影響による土砂崩れや河川の増水、暴風による倒木や交通ダイヤの乱れ、飛ばされたトタン屋根が人の頭部にあたったり、停電が発生するなど大きな影響がありました。
2019年10月12日~13日 台風19号による大雨や北よりの暴風の事例
2019年10月12日午後7時前 台風19号は大型で強い勢力で静岡県伊豆半島に上陸。台風接近前の11日には、秋雨前線が本州の太平洋沿岸に停滞しており、台風周辺の暖湿気が前線に流れ込み、各地で次第に強い雨が降り始めました。 新潟県の能生では12日に日降水量252.5mmを観測、通年で観測史上1位となる記録的な大雨となりました。この他、10月の観測史上1位の記録として、糸魚川では日降水量175.5mm、福井県の小浜では日最大瞬間風速33.3m/s(北北西)の暴風を観測しました。 北陸管内から外に目を向けると、千曲川では経験したことのないような雨が流域に降って大規模な氾濫が発生、北陸新幹線の車両が水につかる被害が発生したのもこの台風19号の影響によるものでした。
日本気象協会 北陸支店 河原 毅