どの銘柄にするか悩む必要はない…ウォーレン・バフェット(94)が投資を始めた11歳の自分に伝えたいこと
■周りに流されず独力で判断する バフェットがグレアムから学んだ最も有益な教訓の一つは、独立して考えること、つまり大衆を追いかけるのではなく事実と推論に基づき、独力で判断して投資することの重要性だった。 マンガーとバフェットは、優れたリターンを得るための最も信頼できる方法は、投資対象が割安(「大安売り」状態)の時に買うことだとよく指摘する。割安銘柄は、その定義から言って不人気でもある(もっとも、すべての不人気銘柄が割安というわけではない)。 これに対して、盲目的な追従者(レミング)とは、他の人たち全員がすることを、他の人たち全員がしている時にしがちな投資家のことだ。この種の投資は、価格が高騰している時や「バブル」に引き寄せられる時に投資をすることを意味する。 バフェットはこれを、ハンバーガーを買う時に例えている。ハンバーガーが通常の価格より20%安かったらあなたは買うだろうか? もちろん、買うだろう。株式の場合には、価格が割高のときになぜ買いたいと思うのか? 盲目的な追従者タイプの投資家は、いわゆる「群衆バイアス」と呼ばれる心理的な罠に陥る。これについては次稿で論じる。マンガーとバフェットは逆張り方針によって成果の出る銘柄を探そうとしている。 ---------- トッド・A・フィンクル 米ゴンザガ大学教授 米ゴンザガ大学教授。ネブラスカ大学リンカーン校卒業、同大学院修了。専門は起業家精神で、ウォーレン・バフェットの研究で知られる。投資家として39年以上の経験を持ち、講演家、コンサルタントとしても活躍中。 ----------
米ゴンザガ大学教授 トッド・A・フィンクル