6万個以上を食したマニアが解説! アイス&ジェラートの最新トレンド&おいしい店の見分け方
【トレンド3】こってり味、濃厚系
「猛暑が続くとさっぱりとした氷菓が流行るように思われがちですが、実は暑いからこそ、みんなクーラーがガンガンに効いた屋内で食べるんですよね。外で食べるとアイスが溶けちゃうので。なので実は市販のアイスっていうのはチョコレートもミルクも味が濃くなり始めています。 高果汁のアイスも喉がイガイガしがちですが、家の中で食べるのが前提なら問題ないですよね。濃縮還元の技術の発展もあって高果汁のアイスも人気になりました。 写真はハーゲンダッツの新作『クリスピーサンド カスタード アンド ショコラ』。とろりと濃厚なカスタードソースが入ったカスタードアイスクリームを、ほろ苦いチョコレートで包み、サクサクのウエハースでサンドしています。これはもう、すべてのバランスがアートです!」
荒井さんのアンテナにひっかかるのはどんなお店?
そこかしこに魅力的なジェラテリアやアイスクリームショップが存在する東京。アイス研究家、シズリーナさんのおいしいお店の見分け方は? 「いろんなお店があるのであくまで傾向ですが、ショーケースが壺型のお店は特に味にこだわっていると思います。例えば阿佐ヶ谷の『シンチェリータ』さん(写真上)。祐天寺の『アクオリーナ』さん(写真下)もそうですね。 ジェラートは空気に触れる時間が長ければ長いほど表面が乾燥したり、水分や空気が出てきてしまいます。そして糖度によって溶ける温度が違うんですよね。糖度が高ければ高いほど凍りづらいですし、低ければ低いほど凍りやすいのです。壺型の容器のお店は、ひとつひとつの温度管理ができるので、それぞれの素材に合った糖度で作っているんだろうな、と推察できます。
「2023年6月に目白にオープンした『ジェラートミンナ』さん(写真)も壺型ショーケースのお店。こちらのジェラートは果物以上に果物を感じます。ショーケースの隣にフルーツがもりっと置いてあったりして、作りたて感が伝わってくるんです」
マニア的においしいジェラートとはどんなジェラート?
「ジェラートは氷の結晶の集合体。口の中に入れて、舌の上で氷がパッと瞬間的に溶けるような感じのあるジェラートはおいしいなと思います。溶けながら香りがふわっとあがってくる。味より香りが強いジェラートが個人的に好みです」 写真は超軟水の屋久島の天然水を使用した「ヤヨイ東京」のジェラート。