6万個以上を食したマニアが解説! アイス&ジェラートの最新トレンド&おいしい店の見分け方
連日猛烈な暑さに見舞われた2024年の夏。春先に始まって残暑の今まで、気付いたらほぼ毎日アイスやジェラートを食べていて、すっかり虜になったという方も多いのでは? そんなアイスファンにTVやラジオで活躍中のアイス研究家、シズリーナ荒井こと荒井健治さんが、トレンドアイスやおいしいジェラート店の見分け方を伝授。秋冬もアイスを食べ続けるべし!
教えてくれた方…シズリーナ荒井(荒井健治さん) 日本全国のアイスを知り尽くす、アイス研究家。「シズリーナ荒井」の名付け親は玉袋筋太郎氏。今までに6万個以上ものアイスを研究。著書「魔法のアイスレシピ」(KADOKAWA)が絶賛発売中。インスタグラム@sizzle_feeling426
【トレンド1】ペアリング
「アイスやジェラートは単体で楽しむというより、何かと一緒に楽しむ、ペアリングが今はやっています。発祥は韓国やヨーロッパ。 日本では2023年にオープンした三軒茶屋の『ヤヨイ東京』のお酒とジェラートのマリアージュ(写真上)や、麻布十番に今年オープンした『グラスレトワール』のアイスのコース(写真下)が面白い。 『グラスレトワール』は、ひとつのアイスに対して一種類のノンアルコールドリンクをペアリングするのがシグニチャー。完全予約制なので興味のある方はぜひ予約をして行ってください!」
【トレンド2】植物性ミルク
「オーツや豆乳といった植物性ミルクを使ったアイスが増えているうえに、おいしくなっています。少し前までは植物性ミルクやヴィーガンというとダイエットだったり、健康重視なイメージで食べていましたが、おいしさはその次というものが多かったですよね。最近の動物性ミルクを使用せず、植物性ミルクを使ったアイスは企業努力がすごく、味が大きく改良されています。 アイスって食べた人が一度『おいしくない、裏切られた』と感じたら絶対戻ってこないアイテムなんですよね。ほかにもおいしいものがいっぱいあるから! それぐらい日本のアイスは味が安定しているんです。 中でもこの夏話題だったのは、アメリカから上陸した『eclipseco(エクリプスコ)』。乳製品は一切使用せずに、ジャガイモなどの根菜類やトウモロコシなどで乳製品の味を忠実に再現。 関東の一部のファミリーマートで販売されていました。 森永製菓のライスミルクと米粉を使ったバニラアイス『okometo』(写真上)もすごい。 昔駄菓子屋で売っていたポン菓子ってありますよね。あんな感じでお米の甘さみたいなところがちゃんと出ているんです。 人気ブランドや人気シリーズが植物性ミルクのラインをこぞって発売している動きも見逃せません。例えば豆乳から作られるハーゲンダッツの『グリーンクラフト』シリーズ。豆乳感を消すのではなく、あえて生かしているので豆乳好きも満足するはず。 絞りだして食べるのが楽しいロッテの『クーリッシュ』も『クーリッシュグリーン』(写真下)というラインがあります。ちなみにこちら、おいしさを追求する上でお醤油をほんの少し入れているそうです。お醤油を加えることでカラメルっぽさが出て、豆乳のえぐみもマスキングしてくれるのだとか。動物性ミルクのようなコクが楽しめます」