22歳ムゼッティ、フランスの新星の快進撃をストップ。グランドスラム初の8強に涙「この瞬間を夢見てきた」[ウィンブルドン]【テニス】
ムゼッティがフランスの新星を撃破しグランドスラム初の8強
現地7月8日、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス4回戦が行われ、第25シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/世界ランク25位)は、ラッキールーザーで本戦入りし快進撃を続けていたジョバンニ・ムペシ・ペリカール(フランス/同58位)を4-6、6-3、6-3、6-2で下して、グランドスラムで初めてのベスト8入りを果たした。 【動画】ムゼッティ、マッチポイントで31本のラリーを制して勝利掴む&マッチハイライト 4年連続4度目の出場となった22歳のムゼッティは、今季前半戦は苦戦していたものの、グラスコート・シーズンではATP250 シュツットガルトで4強、ATP500ロンドンでは準優勝と試合数を重ねて調子を上げてきた。 対するムペシ・ペリカールは、1回戦で第20シードのセバスチャン・コルダ(アメリカ/同21位)、西岡良仁(ミキハウス/同90位)、エミル・ルースブオリ(フィンランド/同87位)らを相手に、計105本のエースを決めるなど躍動。初めてのウィンブルドン本戦で4回戦に勝ち上がっている。 今大会の前哨戦ATP250シュツットガルト1回戦で対戦している両者。この試合では互いにブレークがなく、タイブレークの末に7-6(9)、7-6(9)でムゼッティに軍配が上がった。 ムゼッティは試合開始から懸命にムペシ・ペリカールのビッグサーブに食らいついてストローク戦に持ち込む。ワンチャンスを生かされて第1セットを4-6で失ったが、直近の対戦が生きた。「返せないサーブもあるからそれは受け入れるしかない。でもチャンスがあれば、それをものにしなければならない」と0-40のようにスコアを離した状況を作ることを意識していたという。 第2セット以降も我慢強くラリー戦に持ち込んだムゼッティは、先にミスをしないようにきっちりコートの中にショットを収めつつ、プレーの幅でも相手を圧倒し、ブレークポイントを握らせずに3セットを連取した。 試合を通して、奪われたサービスエースは10本、アンフォーストエラーはわずか8本と安定した試合を展開したムゼッティ。オンコートインタビューではグランドスラム初の8強に「感情的になることはあまりないけど、今日はそうならざるを得ない。この瞬間を夢見てきたんだ。子供の頃から、いつも美しい家族がいて、夢を追いかける僕を支えてくれた」と目に涙を浮かべた。 準々決勝では、第13シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同12位)と対戦する。
Tennis Classic 編集部