「2択ですかね」宇野昌磨(27歳)がいま明かす“競技人生最高の演技”…恩師ランビエルコーチへの深い思い「お茶目な人なんです」<NumberTV>
失望の底に沈み、自らの“限界”を悟った日々ーー。だが、運命の出会いが宇野昌磨を世界王者へと導いていく。「Sports Graphic Number×Lemino」制作のドキュメンタリー番組NumberTVから特別記事を掲載する。<全2回の前編/後編も公開中> 【初出:Number1111号[挫折地点を語る]宇野昌磨「ステファンのために、もう一回」より】 【写真】「爽やかすぎる…」引退会見で宇野昌磨が浮かべたハニカミ笑顔…「キャリアが凝縮されている」最後の全日本選手権で見せた“圧巻の演技”や、ランビエルコーチとの絆…『Number』が撮ってきたフィギュアスケーター・宇野昌磨を写真で見る
ベスト演技は「2択ですね」
引退会見から半年。『競技人生のベスト演技』を聞くと、宇野昌磨は迷わず答えを返してきた。 「2択ですね。(2022年の)世界選手権で優勝したときの『ボレロ』か、(2023年の)NHK杯のフリーです」 五輪さえも“通過点”と言い、特別な試合はないことをモットーにしてきた彼がすんなりと二つの演技をあげたのは、他でもない恩師ステファン・ランビエルへの深い思いがあったからだ。まずは『ボレロ』のシーズンをこう振り返る。 「その前年の世界選手権で、僕は4位でした。ステファンに出会ってからスケートを楽しんでいたので、そこまでトップで争えているわけではない状況に不満はありませんでした。でも『君が世界のトップになるには何が必要だと思う? 』と声をかけてくださって……。『僕がトップになれると信じてくれているんだ』と痛感して、『ステファンのために良い結果を出せるよう、もう一回取り組もう』と思ったんです」 '21-'22シーズンは、熱量が変わった。パーフェクトな演技を目指すのではなく、フリーで5本の4回転を入れ、限界突破を自身に課した。 「『どれだけ成績が下がってもいいから、 最終的に世界のトップになれる日々を送ろう』と考えが変わり、できる限りのスキルを詰め込んだプログラムを練習し続けました。この時がスケート人生で一番燃えていました」 『ボレロ』の演技を終えた瞬間、コーチを振り返った。 「一緒に練習している島田高志郎くんと『これから残りのスケート人生、ステファンが喜ぶ演技をしたいね』と話したことが あるんです。それが、僕らが日々思っていること。だから演技後にパッとステファンを見ました」
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