佐藤弘道、脊髄梗塞の診断に「絶望のふちに立たされた」 光照らした家族の支えと目標を明かす
■前向きになれた“家族”の支え
――佐藤さんが強く意志を持てる理由は? 今は家族の支えがあって、初めて前向きになれたことが大きかったので。息子たちも“パパ早くゴルフできるようになろうね”とか。妻も人一倍、僕以上に頑張ってくれてるというか、僕が本来やらないといけない仕事も全部やってくれているし。そういった感じで、家族がみんなポジティブになってくれたおかげで、僕自身もポジティブになれた。 ――家族がいなかったら? 変な話、死んでいたかもしれないですね。本当にキツかったです。
■病気になって伝えたいこと
――難病指定されていない? 三大疾病にも入ってなくて。 ――治療費も大変? 大変です、自腹なんで。入院費はなんとか保険でまかなえるんですけど、病院でかかったお金は、全部自己負担なので。そういうことも、今まで皆さん知らなかったと思うし、僕より以前に脊髄梗塞にかかった方も、相当大変だったと思うので。今後、脊髄梗塞という病気になったときに少しでも助けられるようなことが、今後できたらいいなと思っています。 ――病気になったことで、伝えたいことはありますか? 本当に絶望のふちから、脚が全く動かない状況で入院して、やっぱりリハビリを重ねることによって、ちょっとずつ切れてしまった神経が、ちっちゃい神経が、周りの生きている神経がつながっていこうとするんですよね。そういった意味では、あきらめないで日々リハビリを頑張ると、“もしかして回復するかもしれない”っていう希望を持ちながら、今もいるんですけど。そこのモチベーションだけは、下げないように、日々あきらめないっていうことが大事かな。
■目標は「自分自身で成功例を作りたい」
――あきらめない気持ちはどこから湧いてくる? 皆さんから応援メッセージをいただいたり、(病気を)経験をされた方から「私は今、何年前に脊髄梗塞を発症して今こういう状況です。だから弘道さんあきらめないでください」っていう成功例とかも、実際にメッセージを送ってくださったので。じゃあ僕もそこまで行けるかもしれないっていう勇気をいただいたというか。 ――絶望の中で家族の支えはどう感じた? うちの家族、誰も涙ひとつ流さないくらい強い意志で、病室にも来てくれて。僕はもう精神的にボロボロだったので“本当によく来てくれたー”って感じで、一人で泣いていたんですけど。そういうやっぱり明るいポジティブな家族がいてくれたおかげで、自分自身も変われたというか、そこはすごく強かったですね。 ――目標は? やっぱり、脊髄梗塞っていう病名を一人でも多くの方に知っていただきたいっていうことと、リハビリをすれば、ある程度のところまでは回復できますよっていう。僕が、発症された方から勇気をもらったように、僕もそういう人たちに勇気を与えたいなと思って。自分自身で成功例を作りたいっていうのが、今の大きな目標です。 ――最終的なご自身の目標は? 今までできたこと、ゴルフとかスキーとか、あとはジョギングとかも。今、全く走れないので。マラソン100キロとか、できるぐらい回復したいなとは思っています。