森永卓郎(66)が「ステージ4の膵臓がん」と公表。治療法・原因・症状を医師が解説!
経済アナリストの森永卓郎さん(66)が、27日に自身のレギュラー番組内でステージ4の膵臓がんであることを公表しました。放送内では、抗がん剤治療を開始すること、仕事は継続して行うことも語られていました。 そこで、今回の記事では膵臓がんの主な原因・症状・治療法などを詳しく解説します。症状を知っておくことは病気の早期発見にも役立ちます。そこで、記事の後半では、膵臓がんについての疑問についても回答しているのでぜひ参考にしてください。 ※この記事はMedical DOCにて【「膵臓がんの治療法」はご存知ですか?原因や症状についても解説!【医師監修】】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
膵臓がんとは?
膵臓がん(膵がん)とは、膵臓にできるがんの総称です。膵臓は十二指腸側・中央・脾臓側の3部位に分けられ、それぞれの場所にできたがんを下記のように呼びます。 ・膵頭部がん(十二指腸側) ・膵体部がん(中央) ・膵尾部がん(脾臓側) この3つの中では膵頭部がんが最も多く、膵臓自体にできるがんの約6割を占めます。しかし、膵臓から発生するがんのうち、膵頭部がんよりも多いのが「膵管がん」です。 膵管は膵臓の中を通っている管で、膵臓で作られた消化液を十二指腸へと送り出しています。膵臓から発生するがんの8~9割は、この膵管にできる膵管がんといわれています。
膵臓がんの治療方法
もし膵臓がんと診断されたら、どのような治療を行う可能性があるのでしょうか。ここからは、膵臓がんに対して行われることが多い4つの治療法についてまとめていきます。 ■外科治療 膵がんになった部分を切除する治療方法です。下記に当てはまる場合は、外科治療の適用となる可能性が高いと考えられます。 ・がんの大きさが2cm以下 ・リンパ節への転移が3個以内 がんの発生部位が膵頭部・膵尾部の場合は、病気のある部分のみ切除することもあります。しかし、がんが周囲の血管・臓器を巻き込んでいる可能性があれば血管や周囲にある臓器の一部を膵臓とともに切除する可能性が高いでしょう。 ■放射線治療 放射線治療では、がんになった部位に放射線を当てることで、がんの進行を抑える効果が期待できます。 放射線治療は外科治療が難しい進行度ではあるものの、遠隔転移はみられない症例に対して行うことが多い治療法です。また、手術の前後に補助的に放射線治療を行うこともあります。 その他には、がんを小さくするためでなく、がんによる痛みを軽減するために放射線治療が行われるケースもあるでしょう。放射線治療の副作用には下記のようなものがあります。 ・皮膚の炎症・色素沈着 ・吐き気・嘔吐 ・下痢 ・食欲不振 ・白血球の減少 ■薬物治療 膵臓がんと診断された時点で手術ができる状態の方は少なく、患者さんの2~3割といわれています。そのため、膵臓がんの治療は上記の放射線療法のほか、薬物療法(化学療法)を行うことも多いでしょう。 薬物療法は、がん細胞を攻撃する薬を投与することでがんの縮小・死滅を目指す治療法です。薬物療法の副作用として代表的なものには下記が挙げられます。 ・吐き気・嘔吐 ・下痢 ・口内炎 ・脱毛 ■免疫療法 患者さんの身体にもともと備わっている免疫力を利用して、がんを攻撃する治療方法です。自分の免疫による治療なので化学療法のような副作用は出にくいとされています。 しかし、自分の免疫が必ずしも無害というわけではありません。自己免疫疾患・アレルギーのように自分の免疫に身体が攻撃されて、思わぬ副作用が現れる可能性があるという点には注意が必要です。