【還暦ランナーの再出発/3時間30分への挑戦】第5回 一発大逆転を狙ってレース2週前からの猛練習を敢行!
皆さんこんにちは! コロナ療養明け、やっと普通に走れるようになったので「いっそ超回復で走力アップしてくれないかな~」と極めて能天気な、フリーライター・岩谷隆志です。 歩いたり走ったりの状態から、ようやく歩かず走れるようになってきたと思ったら、すでにかすみがうらマラソンまで残り2週間。「時すでに遅し」なのか、それとも「まだまだ間に合う」なのか?まあ、どちらにせよ、330に挑戦と公言して始めてしまったこの連載。私に課せられたミッションは、最後の最後までベストを尽くすこと以外にはありません! というわけで一発大逆転を狙って、最後にすがった練習法は、ランナーズ2024年1月号に掲載された「本番1週間前の猛練習で、フルマラソン快走!?」です。
フルマラソンのダメージでさえ1週間もあれば回復する!
「本番2週間前からは、疲労抜きに徹するのが良い」というのはよく聞くところですが、研究者でコーチの高山史徳さんは「本番1週間前に頑張ることをおすすめします」と語ります。高山さんが「フルマラソンの疲労は何日後に回復するか」という研究を行ったところ、1週間後には回復するという結果に。つまり、フルマラソンのダメージが1週間で回復するのだから、(それより負荷の低い)ほぼすべての練習から1週間あれば回復すると言えるのだそう。 なるほど、そういえば私も過去に3週連続でフルマラソンを走ったことがあるのですが、記録はともかく「ダメージ」という意味では、確かにレース後丸々1週間休んだら疲れは取れて、問題なく走れたなあという記憶があります。 高山さんによると、1週間前に追い込む練習をするメリットとしては、事前に筋肉に負荷をかけておくことによってダメージへの耐性をつけ、失速確率を減らす。また、普段走り込んでいるランナーの中には、走る距離を減らしすぎると予想外に体重が増えたり生活リズムを崩して調子を落としたりしてしまうこともあるので、あまり早い段階から走行距離を減らしすぎないというメリットもあるのだそう。 ただ、練習量を減らしていくことで走力が向上する「テーパリング」という考え方があるのも事実。そこで高山さんがおすすめするポイントは以下の4つです。 ①本番1週間前に頑張る練習をするのはOK ②ただし一度に走る距離をレース前4週間の中で最長にしない ③未経験の練習は行わない ④1週間前から走行距離は減らしていく もちろん、体質や練習法等、個人差はあるので、1週間前の頑張る練習で疲労が100%残らないとは言い切れないけれど、試してみる価値は十分にあるとのことです。