返礼品は“1着1100万円スーツ”中央区の狙いは… “ふるさと納税”東京都は税収減
日テレNEWS NNN
東京・中央区が1着1100万円のオーダースーツ仕立券を返礼品として、ふるさと納税を募っています。そこには、税収の確保だけではない思いがありました。 ◇ 17日、都内で開かれたのは、ふるさと納税に関する説明会です。 トラストバンク代表取締役 川村憲一氏 「今回1兆円を超えている。1兆1000億(円)前後になるだろう」
昨年度の寄付額が、はじめて1兆円を超える見込みだといいます。2023年度は能登半島地震などの災害支援を目的とした寄付や、体験型の返礼品に寄付が増えたということです。 街で話を聞くと… ──ふるさと納税やっている? 自営業(50代) 「やってます。数日前にうなぎ、お米が届いた。食品ばかり選んでます」
ふるさと納税を毎年やっているという女性に目的を聞くと… 会社員(40代) 「地域を応援したい、特産物を知りたいっていう。東京は人もいる。企業もたくさんある。もっと地方は困っているだろうなという思い」 こうした寄付で税収が増え、うるおう自治体もある一方で、税収が落ち込んでいるのが東京都です。
東京都のふるさと納税にかかわる控除額は、2019年度の時点で800億円を超え、昨年度は1700億円近くにまで増えています。東京都に支払われる税金が、これだけ他の自治体へ流れてしまっているのです。 東京・中央区もそのひとつ。年々、流出する額が増えているといいます。そうした中、先週、受け付けを始めたのが寄付額3700万円、巨額の返礼品です。 いったい、どんな返礼品なのか、訪ねたのは東京の一等地、銀座に店をかまえる創業約90年の「テーラー」です。
銀座テーラーグループ・代表取締役会長 鰐渕美恵子さん 「これが、今回みなさまにご紹介しているものなんですが…」 記者 「高級感がありますね」 銀座テーラーグループ・代表取締役会長 鰐渕美恵子さん 「1着1100万円です」 記者 「1100万円…」