返礼品は“1着1100万円スーツ”中央区の狙いは… “ふるさと納税”東京都は税収減
返礼品で用意したのは“超高級”オーダースーツの仕立券です。 銀座テーラーグループ・代表取締役会長 鰐渕美恵子さん 「これは糸から作るものですから、手間暇をかけて本当の1着を作る」 記者 「しっとりなめらかな質感があります」 厳選した糸を使って生地を織り、自社で職人が仕立てあげる“究極”のオーダースーツです。そのスーツを試着…というわけにはいきませんでしたが、特別に50万円のスーツを着させてもらうと… 記者 「軽いですね。すごくフィットした感じで、ごわごわ感を全く感じないような着心地です」 銀座テーラーグループ・代表取締役会長 鰐渕美恵子さん 「また作りに来てください」 記者 「こういうスーツが似合う大人になりたいと思います」 ◇ 超高額の返礼品、中央区の狙いは…? 中央区総務部総務課 小林寛久課長 「これはあくまでも中央区の魅力発信ということになります」
その一方で、中央区は現状のふるさと納税制度に反対する立場をとっています。現在の制度は地域を応援するなどの趣旨に沿っていないといいます。 中央区総務部総務課 小林寛久課長 「税の奪い合い・返礼品競争になっているような状況については、残念に思っています」 同じく現在の制度に反対する立場をとっている練馬区では、今年度、約50億円の減収が見込まれているといいます。区によると、これは学校1校を改築できるほどの金額です。住民へのサービス低下に直結しているといいます。 練馬区もふるさと納税を募っていますが、そこには「返礼品なし」の文字。現在の“返礼品争い”は制度の趣旨に反するとして、受け付けているのは2000円の寄付のみです。区は来年度以降、地域の活性化につながる特典を用意するということです。