「オルカン」「S&P500」一辺倒にモヤモヤ感、投信のプロが明かすインデックス投資の死角
毎月の積立とボーナス、それぞれで考えてみよう。 さっきと同じ7:3のチューニングとするなら、積立の6万円については4万円のオール・カントリーのインデックスファンドをつみたて投資枠で買い、2万円のコンセプトファンドを成長投資枠の積立で買えば大体7:3だ。 つみたて投資枠は10万円あるのに4万円しか使わないのはもったいないと思う必要はない。成長投資枠の積立で申込手数料がかかるというなら別だけど、そうでないならどっちもNISAの積立だから同じこと。 考える順番を間違えてはいけない。自分が買いたい、積み立てたいと思うファンドありきで考え、その後に枠の方を選ぶということだ。 そしてボーナスの15万円についても、オール・カントリーのインデックスファンドを10万円、コンセプトファンドを5万円で成長投資枠で一括投資すれば、これも大体7:3だよね。 今、「一括投資すれば」って言っちゃったけど、これは実は悩ましい。 株式100%のファンドを、ボーナスが出た後すぐに一発のタイミングで、いわゆるスポット買いして大丈夫か、だよね。 タイミングを計っていると「今日より明日の方が安く買えるかもしれない。いやいやもと待った方が……」になるに決まっているんだから、今日か明日かの違いなど誤差になるくらいの大きなリターンをめざそう。 とはいえ、買った後にすぐに下がったらすごく気分が悪くなるのは事実なので、ここはお任せする。 何だったら3カ月毎の3回に分けて機械的に買うとかの方がいいのかもしれない。株式100%のファンドで3カ月の間が空けば、まあまあの買値の分散にはなるはずだから。 ただ機械的にやることが大事。まずはボーナスが出た直後にすぐに全部を証券会社に送金して、1回目の3分の1の金額ですぐに買う。 そしてスマホのカレンダーの3カ月後の同じ日とかに、「2回目買付注文」と入れておく、とかね。
今福啓之