MAZZELのNAOYAが語る、「音楽」で世界を目指すために歩んできた道、BMSGとの運命の出会い
『MISSIONx2』を受けた理由
―それくらい念願だった韓国事務所からデビューを捨ててまでMAZZELのオーディション『MISSIONx2』を受けたのは、どういった想いからだったのでしょう。 その時は「韓国でしか世界を目指せない」「世界を目指すのなら韓国」という固定観念を持っていたんですけど、BMSGという会社を知ってからは諦めきれなくて。長年目指していた夢が叶う瞬間を捨ててまた一からオーディションを受け直しても、受かるかどうかわからないじゃないですか。だから何回もBMSGのことは忘れようとしたんですけど、絶対に後悔するなと思ってオーディションを受けました。選考で社長に会った瞬間、「もうここしか無理やな」って直感的に感じました。 ―ここまでの話を聞くと、MAZZELに入ってから、BMSGの「才能を殺さない」「自分らしく才能を開花させる」といったビジョンに救われた部分が大きいのだろうなと感じたんですけど、オーディションを受ける時や実際に日高さんと出会った時、どういうところに強烈に惹かれたのだと思いますか。 やっぱり日本人なので日本でも深く愛されたい、有名になりたいという気持ちもありましたし、BMSGの音楽性にも惹かれました。過去には一人の人間として見られてないような扱いも受けたので、一人ひとりの人生を背負ってくれるところや、「Be My Self」という言葉に惹かれたところも大きかったです。それこそ自分が「こういう事務所を立ち上げたい」というふうに思った事務所が日本にあったんだ、という感覚でした。ずっと日本でデビューしたくないと思っていたけど、BMSGに出会ってからは「ここしか無理」という感じでしたね。 ―「日本でデビューしたくない」というのは、K-POPアーティストへの憧れだけじゃなくて、言葉を選ばずにいうと、日本の芸能界の在り方とは違う環境に行きたい、という想いからくるものでもありました? はい、本当にそんな感じでした。 ―「もうこれしかない」という想いで受けた『MISSIONx2』の審査中は、どういう気持ちでした? 最初は、絶対にデビューしたいという強い気持ちでいたんですけど、周りのみんなが、オーディションの最中から仲間意識がすごくて。誰も蹴落としたくないし、全員でデビューしたい、という気持ちでした。人と高め合っていく環境がめちゃくちゃ楽しくて。 ―嫉妬が渦巻く環境ではなく、誰かを蹴落としたり誰かの自由を奪ったりするのではない形で高みを目指せるはずだという、NAOYAさんの理想が肯定されたというか。 それこそが自分の求めていた環境で、オーディション中も「絶対にここや」ってずっと思ってました。もちろん「デビューしたい」という気持ちもありましたけど、オーディション中に練習できる時間はとにかく「楽しい」という気持ちでした。今も嫉妬とかそういうものはまったくなく、みんなで自由に、何より楽しく音楽を作る環境が、自分には合っているなと思います。 ―今振り返ると、二次審査で前髪をハートにして出ていったのは、どういう気持ちの表れだったと思いますか。 あれはキャラ作りとかではなくて、毎日あの髪型で大学に通ってたくらい、自分の中でおしゃれやと思ってたんですよ! でもあの時は気合いが入りすぎて、内に巻きすぎて、ただの内巻きがハートになっちゃって(笑)。 ―あ、ただの内巻きを、あの場で咄嗟に「ハートを演出した」って上手いこと言ったってこと? そう、上手いこと言ったんです!(笑) ただの内巻きで、踊るから髪をかためておこうと思ったら、かためすぎておでこにこべりついてたんですよ。それで「内側に入ってるね」って言われたから「ハートを演出してます」って言ってみたらウケました(笑)。 ―(笑)。認めてくれる人や自分の才能を見つけてくれる人を探しにいこうと決めて、人生の迷路を歩いていた中で、最終審査を終えてMAZZELのメンバーに選ばれた瞬間は……どういう気持ちでしたか。 デビューメンバーに選ばれた時、社長から「よく今まで世の中に見つからないでいてくれた(何なら間違った世の中に自分が感謝したいくらいの気持ちです)」という言葉をいただいたんですけど、それまで大人に認められずに自信をなくしていた分、「自分でいいと思っていた魅力を認めてくれる人がおったんや」「あの時の自分は間違ってなかったや」と思えました。夢を目指し始めてから、表に出る機会もあったけど、誰も認めてくれなかった時代のことも言ってくれているような気がして。その上で認めてくれている気がしたので、すごく嬉しかったです。 ―実際にMAZZELに入って自分の個性を認めてもらえて、楽しく音楽と向き合えるようになって、自分のどういった魅力が開花した実感がありますか。 本当に「素の自分」を出せるようになりました。前は人気投票とかもあったのでファンを多くつけたいという気持ちで、普段の自分とは違う表現をしたり、やりたくない髪型をやったりもしていたんですけど、今は「自分はこういう人です」ということを表現したいという気持ちに変わりました。だから今は髪型とかも全部自分がやりたいことをやってます。 ―「こうすればファンが増えそう」とか、媚びる行動を取るのではなく、自分の内側にある個性をどうすれば魅力として発揮できるかにフォーカスするようになった、ということですよね。 そうですね、そっちに全振りしてますね。過去の自分の動画とかを見たら、「うわあ、頑張ってるなあ」って思うことがあるんですけど(笑)。 ―無理してるという意味で。 最近の自分を見ると、友達と話してる時と変わらないなと思います。素を出して、それを好きと言ってくれる人がいることが本当に嬉しいです。社長がそういう環境を作ってくれているからこそできていることなので、とても感謝しています。