長谷川京子さん「ボリューム胸が嫌で20代は下着をつけなかった」いまランジェリーに込めた思い
「ボリュームのある胸が嫌で、20代は下着をつけなかった」
──長谷川さんはこれまでランジェリー選びで悩んだ経験や、体型に対するコンプレックスを抱いた経験はありますか? 「実は20代の頃はあまりブラジャーをつけずに生活していました。なぜかというと胸にボリュームがあったので、ブラジャーをして持ち上げると顔まわりが太って見えてしまう気がしてすごく嫌だったから。ニップレスだけで過ごすことも多かったですね。 30代は2度の出産を経験。出産で胸が大きくなり、授乳で小さくなるという変化を2度繰り返したら、胸のハリが元に戻らなくなってしまって。そこから年齢を重ねていくうちに、胸の位置が下がったり、離れてきたり、形が変わっていきました。 二人の子どもの手が離れるようになった40代であらためて自分と向き合ったときに、“今のまま進んでいっちゃっていいの?”と考えるようになったんです。 自分の女性性を大事にするために今からでもやれることをやってみようと思い、実験的に矯正ブラをつけてみたりしたことも。その経験が、美しいシルエットと着心地のよさを追求した、今のランジェリー作りにつながりました。」 ──ブランドでは2回目となる一般公募のモデルオーディションを実施。たくさんの方の“自愛”に触れられたと思いますが、そこで新しく発見したことは? 「コロナ禍を経て、世の中的にも“自愛”の考えが広がってスタンダードになってきていると思うんです。1度目のオーディションのときよりも、エントリーしていただいたみなさんの考えがクリアに、同じ方向を向くものになってきている感じがしました。 とはいえ、自愛はひとつの答えに辿り着くことじゃないとも思っています。自愛に重きを置くとけっこう、沼というか(笑)。私自身も40代で自分を見つめ直すようになりましたが、身体も心もどんどん変わっていくので、その都度対処して、そのときなりの答えを出していかなきゃいけない。考え続けることが自愛なのかもしれません。」