「Yay!」のナナメウエ、「Yay! ステーキングキャンペーン」開始──流動性ステーキングを身近に
「流動性ステーキング」を身近に
ステーキングは、保有している特定の暗号資産を預け入れることで収益を得る暗号資産の資産運用方法だ。イーサリアムがPoSに移行したことでステーキングが可能になり、より一般的になった。だが、イーサリアムの場合、最低32イーサリアム(約800万円)が必要で、一般ユーザーにはハードルが高い仕組みだった。 そこで、ユーザーから小口の資産を集めて、代わりにステーキングを行い、獲得した報酬をユーザーに分配する「流動性ステーキング(リキッドステーキング)」と呼ばれるサービスが登場し、大きな人気を集めている。 関連記事:リキッドステーキングの規模が拡大、約2兆円に──DeFiレンディングを抜いて第2位 「流動性ステーキング」は、少額でもステーキングに参加できるうえ、ステーキングと引き換えにトークン(流動性トークンと呼ばれる)が発行され、流動性トークンを使って、DeFi(分散型金融)プロトコルで、さらに追加の利回りを稼ぐことができる。 日本では、DeFiがまだ一般的ではないため、「流動性ステーキング」は広がっていない。暗号資産取引所が売買とは異なる、新しいサービスとして暗号資産のステーキングサービスを提供している状況だ。 そうした視点で捉えると、「Yay! ステーキングキャンペーン」は、日本で「流動性ステーキング」を始める機会と考えることができる。 Yay!は今回、流動性ステーキングプロトコルの「StakeStone」と提携して、キャンペーンを開始する。今後は、他のプロトコルも追加し、参加者は、Yay! Dashboardから「Vault(プロトコルパートナー)」を選択できるようになるという。 Yay!が導入を目指すトークノミクスの全容は、精緻であるがゆえに、理解するのは正直難しい(興味を持った方は、ぜひホワイトペーパーを読んでみてほしい)。だが消費者向けサービスにステーキング(流動性ステーキング)を組み込む事例は、日本では初めてではないだろうか。 昨年、ホワイトペーパーの公表時に、代表取締役の石濵嵩博(いしはま たかひろ)氏は、さまざまなトークノミクスが発表されているが「実際に相応のユーザー数を抱えている仕組みをもとにマスアダプションを実現できるのは、私たちだけと考えている」と述べている。 |文・編集:増田隆幸|画像:リリースより
CoinDesk Japan 編集部