アサヒ飲料、国内初のアプリ連動型ウォーターサーバー実証実験開始 働くZ世代に新しい給水体験を提案
「WATER BASE」は、利用者が会員登録を通じて安全に使用できる設計が特徴だ。スマートフォン画面かマイボトルに取り付けたQRコードでロックを解除し、タッチパネルで操作を行う仕組みを採用している。水の温度は冷水、常温水、白湯、温水から選択可能で、給水量は専用アプリで管理できる。利用者は自身の水分摂取量を日別で確認することで、健康的な習慣を身につけやすくなるという。 実証実験は2024年12月から3か月間、埼玉県大宮のレンタルオフィス(エキスパートオフィス大宮)で実施される。対象は働くZ世代とされ、利用者からのフィードバックをもとに改良を重ねていく計画だ。その後、大学や公共交通機関、駅など、さらに多様な場所での展開が予定されている。 アサヒ飲料は「WATER BASE」の2026年事業開始を目指し、初年度には100台、2030年には3000台の設置を計画している。2030年の登録者数は12万人、売上は21億6000万円を見込んでおり、これを新たな収益基盤とする考えだ。 三浦部長は、「既存領域と新規領域を両輪として進めることで、飲料業界が直面する社会課題に向き合いながら持続可能な価値を生み出していきます」と述べた。アサヒ飲料の挑戦は、飲料業界の未来を変える可能性を秘めている。Z世代の価値観に応えるサービスとして、「WATER BASE」がどのように市場を切り拓くのか注目される。
食品産業新聞社
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