福岡城に「天守閣」はあった? なかった? 議論を呼ぶ中「幻の天守閣」出現
実はここ数か月で、福岡城はどんどん変化
■「潮見櫓」の復元プロジェクトも進行中 実はここ数か月の間に、福岡城はどんどん変化しています。かつての入城動線が「上之橋御門」跡に復活し、扇形の階段「扇坂」が再整備されるなど、城内に新しい名所が続々と登場しているんです。 明治時代、博多区の寺院に移築されていた「潮見櫓」も注目スポットのひとつ。福岡市 史跡整備活用課 福岡城跡整備係長・大塚さんにお話を伺いました。「福岡城は国指定史跡に指定されているため、城内の施設の復元には綿密な調査と文化庁の許可が必要です。潮見櫓は昨年から復元工事がスタートしていますが、釘1本がどこに、どんなふうに使われていたかまで詳しく調査した上で、建築当時の工法で建てられているんです」 一度はお寺の仏殿として再利用されていた櫓が100年後に帰ってくるという、なんとも感慨深い話。完成は2025年の春を予定しています。 そんな背景を知っていると、「幻の天守閣」もさらに興味深く感じられませんか? 「幻の天守閣は、天守台と合わせて約27メートルの高さになります。お隣の大濠公園からはもちろん、もう少し離れたところからでも見えるはず。福岡城周辺をぐるりと散策してみて、きれいな写真が撮れる場所を探してみるのはどうでしょう」と大塚さん。 夜桜の向こうに、あるいはビルの隙間から見える、幻の天守閣。春の観光旅行で訪れる方はもちろん、福岡近郊にお住まいの方も、ショッピングやお食事のついでに、ぜひ足を延ばしてみてくださいね。 information 福岡城の天守閣ライトアップ 開催期間:2024年3月下旬~2024年5月31日(金) ※福岡城さくらまつりの開催にあわせて点灯開始 ※福岡城さくらまつりの開催期間は 2024年3月下旬~4月上旬の10日間 開催場所:福岡県福岡市中央区城内 最寄駅:福岡市営地下鉄・赤坂駅 writer profile Haruko Sato 佐藤 はるこ さとう・はるこ●福岡生まれ、福岡育ち。成人してから引っ越した回数は10回以上。日本各地を移動しながら、2010年からフリーランスのライターとして活動。建築、都市、まちづくりに興味あり、音楽やアートの話が好き。人から話を聞くのがとても好き。 【コロカルニュース】とは? 全国各地の時事ネタから面白情報まで。コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。