万博前売り入場券、目標の半分強どまり…一般販売伸び悩み131万枚
2025年大阪・関西万博の前売り入場券の販売が、目標(1400万枚)の半分強の約744万枚(18日時点)にとどまり、企業・団体を除く一般販売は約131万枚と伸び悩んでいる。日本国際博覧会協会(万博協会)が26日の理事会で初めて、販売先の内訳を明らかにした。「万博イヤー」を迎える年明けに、SNSでの情報発信を強化するなど目標達成に知恵を絞る。 【写真】失敗しても「まあいいか」な喫茶店…万博・関西パビリオン
発表によると、約744万枚の内訳は、企業などへの直接販売が約613万枚。一般販売は、旅行会社などへの委託販売が約84万枚、公式サイト経由が約47万枚で、10月にコンビニエンスストアなどで取り扱いが始まった紙の入場券は5000枚程度だった。
理事会では「ウェブでの購入手続きが複雑だ」との指摘もあり、公式サイトを改善する方針を確認。販売不振の理由を「魅力が伝わっていない」「まだ購入を本格的に考える時期ではない」などと分析し、来年1~3月に販売促進の照準を定め、インターネット広告やテレビ、インフルエンサーを通じた発信を強化する。会場の人工島・夢洲(ゆめしま)に近い「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」と連携したPRも検討する。
万博協会は、会期中(来年4~10月)も含めて2300万枚の入場券販売を想定。売れずに赤字になった場合、公費での穴埋めも想定される。理事会終了後に十倉雅和会長(経団連会長)は「前売りのピークは1~3月。(目標達成の)自信はある」と述べた。