不適切発言でFIAと衝突するフェルスタッペンにメルセデスF1代表が加勢「私なら必ずしもFワードを禁止しない」
シンガポールGPの木曜会見で“不適切な言葉”を使ったとして、FIA国際自動車連盟から処分を受けたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だが、彼への支持は高まり続けている。すでにマリーナ・ベイで行われたグランプリの週末中に、他の19人のF1ドライバー全員がワールドチャンピオンの側に立ち、この決定が不公平で場合によっては「馬鹿げている」と主張していたことが明らかになったが、レース終了後には他のチームのトップメンバーさえもフェルスタッペンへの支持を表明した。 【写真】メルセデスF1チームを率いるトト・ウォルフ メルセデスF1チームを率いるトト・ウォルフはそのひとりだ。彼はアブダビでの事件後にほとんど断然状態にあったフェルスタッペン家との関係をまもなく修復し、近い将来に起用しようとしているドライバーを擁護する立場を明確にするなかで、自身の経験について指摘した。 ウォルフと親友のフレデリック・バスール(フェラーリF1代表)のふたりは昨年、アブダビでスチュワードに呼び出された。その前の週末にラスベガスで行われた公式記者会見で、彼らが不適切な言葉を使用していた。ラスベガスGPでは、カルロス・サインツ(フェラーリ)のマシンが排水溝カバーの緩みによって事実上破壊され、サインツは損傷した部品の一部を交換しなければならなかったためにグリッドペナルティを受けるという追い打ちをかけられた。これに対しバスールが激怒し、ウォルフが彼を落ち着かせようとしたときのことだ。 アブダビでスチュワードと話をした後、ふたりの処分は警告で済んだ。ウォルフは当時を次のように振り返った。「昨年ラスベガスの後にスチュワードのところへ行ったが、とても楽しい経験だった。フレッド(フレデリック・バスールの愛称)と私は同時にそこにいた。彼は少し心配していた。私は彼らに、『校長先生に呼ばれるのは学校に通っていたとき以来のことで、これが最後になると約束する』と言ったんだ!」 そして、FIAの最新のガイドラインの問題について、ウォルフはドライバーの側に立ち、次のように説明した。「無線でひどい罵り言葉や失礼な態度を取ることは、あってはならないという議論があると思う。もしそれがあまりにひどいものなら、無線の相手に対して失礼だし、家でそれを見ている人もいる。その人たちの家族もいる。Fワードは今では一般的な言葉だが、それに意味を持たせるのはつねに文脈だ」 「我々は感情を持ち、生々しい瞬間を味わいたい。それに、ドライバーたちは極限状態にあることを理解している。それを少しでも和らげることができるのなら、全員にとって良いことだ。しかし、私なら必ずしもFワードを禁止することはしないだろう。なぜなら、それよりもさらに悪い言葉があると考えているからだ」 それにもかかわらず、ウォルフは明らかにフェルスタッペンへの処罰は不要だったと考えているようで、次のように明言した。「どうせ誰もFIAの記者会見を聞いていないと思う。聴衆はそれほど多くないだろう。我々はグループであり、全員が旅のサーカスの一員だ。お互いを知っているし、記者会見でFワードを使うことが最悪のことだとは思わない」 「しかし、もし私たちが適応する必要があるのなら、チーム代表を含めて我々全員が言葉を正し、その後さらに考えていくことになるだろう。そうすればもっと文明的になる」 [オートスポーツweb 2024年09月27日]