【40代、50代は血糖値に要注意③】和菓子と洋菓子、血糖値が上がりにくいのはどっち? スイーツと血糖値の関係を専門医に聞いてみた
40代、50代の体調に大きくかかわってくる血糖値スパイクや血糖値の乱高下。甘いもの好きにとっては大問題だ。スイーツを食べる幸せは手放したくない、けれど健康に悪影響を及ぼすという血糖値スパイクも避けたい…。糖尿病の専門家、「やさしい内科医」こと山村聡先生のナビゲートでスイーツと血糖値の関係を読み解こう。
羊羹、草餅、豆大福…カロリー的には和菓子がベターだけれど?
「長らく、和菓子と洋菓子では和菓子のほうがヘルシーといわれてきました。今もそう思っている人は多いですよね? 確かに和菓子のおもな材料は米粉や小麦粉、小豆、砂糖なので、脂肪分少なめ、カロリーが低くてヘルシーな印象。一方の洋菓子は小麦粉、バター、オイル、牛乳、生クリーム、卵、砂糖などが使われ、脂肪分が多めでカロリーは高めです。 でも! 血糖値となるとどうでしょうか? 僕自身もいろいろな食べ物の血糖値を測ってきましたが、その結果がすごく面白いんです」 そう解説してくれたのは、YouTubeでのユニークな血糖値実験が話題の糖尿病内科医、山村聡さん。今回の企画ではOurAge世代の6名が2週間、血糖値をモニタリング(*1)。血糖値の変動を見るため、点ではなく線で血糖値をチェックした。 さっそく、和菓子と洋菓子を食べたときの血糖値を見てみよう。 *1:自動的に血糖値(正確には間質液中のグルコース値)を測ってくれる「FreeStyleリブレ2」を装着。
左のAがよもぎ餅を食べたときのグラフ。19:00に夕食をとった2時間後によもぎ餅(*2)を単独で食べてみた。ちょうど食事によって上がった血糖値が下がりかけているタイミングだ。すると、血糖値が25mg/dLほど上昇。その後また急に下がるなど寝ている間に乱高下してしまった。 右のBがシュークリームを食べたときのグラフだ。夕方、セブン-イレブンのとろ生カスタードシュー(*3)を単独で食べている。空腹時にいきなりスイーツを食べたので、血糖値は急上昇するかと思いきや、結果は意外にも上がらず。むしろ、夕食までの空腹時間を長引かせない、よい間食になったようだ。 *2:よもぎ餅の推定糖質は20g。 *3:セブン-イレブンのとろ生カスタードシューの糖質は13.8g。