ポルシェ、バッテリーやADASなどで中国サプライヤーと接触 EV戦略加速へ
最近、中国を訪問したポルシェのフレンケル氏はポルシェのe戦略について36krや他のメディアと意見を交換した。
フレンケル氏は36krの取材に対し、ポルシェのEV化は環境目標の達成を目指すもので、ピュアEVは確かに最高のソリューションだが、それは再生可能エネルギー由来の電力であることが前提だと語った。ただ現実にはまだ石炭火力発電に頼っており、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減するためにも、e-Fuel合成燃料は非常に効果的な方法であると述べた。 ポルシェは、2030年までに新車販売の80%をEVにするという目標を掲げている。フレンケル氏は、EVを普及させるには時間がかかり、充電設備が普及していない段階では、e-Fuelは非常に良い選択肢だと考えている。 フレンケル氏によると、ポルシェは当面中国でe-Fuel関連の投資を計画してはいないという。 ただ、現在は中国での生産計画はないものの、中国で既に多くのサプライヤーを抱えており、自社の自動車のモデルに世界をリードする中国の技術をもっと活用したいという強い意志を持っていると明らかにした。今回の訪中では、バッテリー、ADAS、コネクティビティ、エンターテインメント・システムなどさまざまな中国のサプライヤーと会い、彼らとの新たな戦略的パートナーシップを確立することを望んでいるとした。 2024年第1~9月期、ポルシェの中国における累計販売台数は、前年同期比29%減の4万3280台で、ポルシェにとって世界最大の市場だった中国は第3位へと後退した。中国の自動車市場における熾烈な競争により、ポルシェはEVの競争力向上に着手せざるを得なくなった。特に航続距離、自動運転技術、スマートコックピットに注力している。 グローバル調達担当役員の訪中は、ポルシェが中国市場とサプライチェーンを重視していることを明確に示している。ポルシェがどのくらいのスピードでバッテリーやスマート化の成果を自動車に搭載できるかが、ポルシェのEV戦略の命運を分けることになるかもしれない。 *1ドル=約155円、1元=約21円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)