手巻寿司発祥のお店 築地玉寿司で手巻寿司の作り方の基本~応用まで全てを教わってきた!
塩見:海苔の食感は手巻寿司ならではの価値ですね! ちなみに手巻寿司は、当時どんなネタが主流だったんですか? 伊藤さん:実は現在のように、マグロや納豆などのネタは主流ではありませんでした。 にぎり寿司を何貫か食べ進めて、最後になにか食べてさっぱりしたいというときに、手巻寿司が好まれてきたそうです。 なので、当時の一番人気メニューは梅しそ巻でした。これはお店側の事情ではありますが、一貫40円均一という値段設定に挑戦したことから、仕入れ次第では利益がでないことがあり、手巻寿司で利益バランスをうまく取っていたと聞いています。 塩見:手巻寿司はにぎり寿司の〆として食べられていたんですね。
手巻寿司発祥のお店に聞く、こだわりの作り方
塩見:手巻寿司の歴史を知ることができたので、次は作り方を教えてください。 伊藤さん:はい、いいですよ! それでは鉄火巻を作ってみましょうか。 塩見:よろしくお願いします! 伊藤さん:まず使用する海苔ですが、長方形にカットしたものを使います。サイズ感は、一般的な板海苔を半分にしたものになります。 塩見:海苔の形は正方形で、板海苔の1/4程度のサイズかと思っていたんですが、かなり大きめのものを使用するんですね。 伊藤さん:手巻寿司は海苔を楽しむことが特徴ですので、大きめのサイズにしています。海苔の半分で酢飯とネタを巻き、残りの半分は海苔の食感を残すようなイメージになります。 塩見:早速勉強になりました。
伊藤さん:ここで海苔の表裏を確認します。ザラザラした面(裏)に酢飯をのせるように持ちます。ツルツルで光沢がある面(表)は、見た目もきれいですし、パリッとした歯触りが楽しめます。 塩見:家で手巻寿司を作るときも、海苔の表裏は意識しますね。
伊藤さん:次にネタを切っていきます。マグロはにぎり寿司用の切り方ではなく、三角柱のような形にカットします。 塩見:手巻寿司用のネタの切り方があるんですね。 伊藤さん:このような形状にすることで、より巻きやすくなり、見た目も良くなるんです。家庭で手巻寿司を作る際も、スーパーなどで買ったお刺し身を三角柱になるようにカットすると良いですよ。 塩見:これはありがたい情報です!