手巻寿司発祥のお店 築地玉寿司で手巻寿司の作り方の基本~応用まで全てを教わってきた!
手巻寿司の元祖、築地玉寿司 築地本店、店長の伊藤晃寛さんに、末広手巻(手巻寿司)の歴史や作り方を教えていただきました。
こんにちは、塩見なゆです。 突然ですが皆さん、手巻寿司を家庭で作った経験はありますか? スーパーで買ったお刺し身を使って、おいしい手巻寿司を作ることができたら、なんだか簡単にぜいたくが手に入るような気がしませんか? ということで、手巻寿司の作り方を本格的に教えてもらうべく、手巻寿司発祥のお店といわれる築地玉寿司に行ってきました。 取材に対応していただいたのは、築地玉寿司 築地本店、店長の伊藤晃寛さん。 手巻寿司の歴史や作り方などを教えてもらったので、一緒に学んでいきましょう!
なぜ寿司屋で手巻寿司は生まれたのか?
塩見なゆ(以下、塩見):伊藤さん、よろしくお願いいたします。 伊藤晃寛さん(以下、伊藤さん):こちらこそ、よろしくお願いします。 塩見:手巻寿司は築地玉寿司さんが発祥と伺ったんですが、手巻寿司はいつ頃に生まれたんですか? 伊藤さん:当店では手巻寿司を末広手巻と呼んでいますが、うちが発祥になります。 わかりやすく手巻寿司という名称で、誕生の背景を説明しますと、築地玉寿司は1965年に渋谷駅東急プラザに第一号店を出店しました。 1971年に銀座で出店した際、若者がお寿司を気軽に楽しめるよう一貫40円均一での提供をスタートしました。 時価が当たり前だった当時の寿司屋では、異例の明朗会計・均一価格でした。
伊藤さん:そして、もう一つの目玉として、当社の3代目が考え出したのが手巻寿司です。 若者が好むようなインパクトのあるお寿司を作れないかと考える中で、ソフトクリームを買って銀座を歩いていた方々の光景がヒントとなったようです。 若者にお寿司を手軽に楽しんでほしいという思いから、手巻寿司が生まれたと聞いています。 塩見:なるほど! 円すい形の手巻き寿司はたしかにソフトクリームに似ています。銀座は文化を生み出す場所といいますが、世界に広まった手巻寿司も銀座のお店からヒントを得たものなんですね。 伊藤さん:当時、手巻寿司がはやった理由の一つに、提供スピードの速さがあったと聞いています。さっと海苔を巻いて作る手巻寿司は、すぐにお客さまの元へ渡ります。お客さまは受け取った勢いで口へ運びます。すると、従来の巻寿司にはない海苔のパリッとした食感や風味をお楽しみいただけたわけです。