小池都知事「新規感染者は高止まり状態」 専門家「1、2週間でびっくりするほどは下がらない」
東京都は28日、都内の新型コロナウイルスの「感染状況」や「医療提供体制」を専門家らが分析・評価する「モニタリング会議」を開いた。会議後、小池百合子都知事が記者団の取材に応じ、特別措置法に基づく緊急事態宣言が1都3県に発出されてからおよそ3週間が経過したと説明したうえで「新規陽性者数は減少傾向にはあるが、1週間の移動平均で見ると依然として1000人というレベルを前後しており、『高止まり』という状況になっている」と語った。
そして「医療現場のひっ迫を早急に解消して都民の命を守る。気を緩めてはいけない。人の流れ、人流の抑制を一層進めていく。何としてもみなさんの協力の下で進めることで感染拡大を収束させていきたいと願っている」と訴え、不要不急の外出自粛や、飲食店の時短営業を改めて求めた。 モニタリング会議に医療専門家として参加している国立国際医療研究センター病院の大曲貴夫(のりお)国際感染症センター長は、記者から緊急事態宣言の期限の2月7日までに政府のコロナ分科会が示す「ステージ3」まで新規感染者数などの指標を落とすことが可能なのか問われ、「未来予想はなかなかできない」と前置きしたうえで、「現状の数字が凄く高くて、だいたい下がっていくときはなだらかだ。一気に1週間、2週間でびっくりするほど500も1000も(1日当たりの感染者数が)下がるということは、普通はないだろうというのが僕の見立てだ」と語った。 都内の1日当たりの感染者数は、1月7日発表の2447人が最多。8日、9日、15日が2000人を上回った。18日以降は1500人以下が続いている。