“高校の通学時間”が将来の健康を左右する 家から近い高校に通った方がいいワケとは
研究グループが発表した内容への受け止めは?
編集部: 日本大学の研究グループが発表した内容への受け止めを教えてください。 伊藤先生 今回の研究結果で、通学時間が高校生のメンタルヘルスに悪影響を与えることが示唆されました。抑うつや不安症状の有病率が高いことから、長時間の通学がリスク要因であることが明らかになりました。精神科医としては、患者の生活習慣や通学方法を考慮し、メンタルヘルスへの影響を評価すべきです。また、保護者や教育機関に通学時間の重要性を伝え、生徒のメンタルヘルスを支援する施策の必要性を訴えていくべきだと考えます。
編集部まとめ
日本大学の研究グループは、「通学時間が1時間以上かかる高校生は、30分未満の生徒と比べて抑うつ症状のリスクが1.6倍、不安症状のリスクが1.51倍高い傾向がある」と発表しました。高校受験の際には、通学時間も考慮に入れることも視野に入れるといいかもしれません。
監修医師:
伊藤 有毅 先生(柏メンタルクリニック) ・専門領域分類 精神科(心療内科),精神神経科,心療内科 ・保有免許・資格 医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医