女子Lフライ級2連覇を狙う六井温「チャレンジャーとして臨む」/全日本社会人ボクシング
全日本社会人ボクシング選手権(18~22日、滋賀・東近江市能登川アリーナ)の女子ライトフライ級で、六井温(のどか、25=新潟ジム)が2連覇を狙う。昨年は初出場で初優勝。今年は強敵を迎え撃ってタイトルを手に入れる。 「チャレンジャーとして臨む」。素直な心境を明かした六井は、それ以上に強い口調で「もちろん2連覇が目標」と言った。新潟ジム、母校の新潟工、弟でライトウエルター級で高校全国2冠の和(やまと、拓大2年)の母校、開志学園でスパーリングを重ねて調整してきた。 昨年はエントリーが2人で決勝のみ。2回RSCで快勝した。今年は六井のほかに昨年の全日本女子選手権ミニマム級準優勝の貞松優華(佐賀)、三重・明野高時代から全日本社会人などに出場している小泉真琴(三重)がいる。 新潟大に入学後、新潟ジムでボクシングを始めた六井は、大学のリーグ戦も高校の全国大会の経験もない。「実績では2人が上。胸を借りる」(六井)。ただ、伸びしろは十分にある。入門時から指導する新潟ジムの山崎光洋トレーナー(45)は「気が強い。トータルで成長している」。参考にするのは弟の試合の動画。伸びのあるストレート、距離を取ってフットワークを使うスタイルを磨いてきた。 小学3年から高校1年までピアノ教室に通っていた文系女子。和に刺激されてグローブを手にした。社会人になってからも週4日、ジムや高校で練習する。練習時間を確保するためにプログラマーから午後5時に仕事を終える配管業に転職した。「自分らしい試合をしたい」。積み重ねてきた自信が連覇につながる。【斎藤慎一郎】 ◆六井温(ろくい・のどか)1999年(平11)2月5日生まれ、新潟市出身。内野中では吹奏楽部。新潟工から新潟大工学部に進み、大学1年から新潟ジムでボクシングを始める。大学3年の時に全日本選手権に初出場。タイプは右ボクサーファイター。161センチ。